"Tributes" Antonio Farao
Antonio Faraoのリーダー作を紹介するのは、2007年以来なので15年以上ぶり。
その時紹介しているのが、Chris Potter参加の下記作。
当時、澤野工房から彼のリーダー作が出ていたりで名前はずっと頭に残っていて、2006年に紹介したアルバムには、下記を所有なんて記載もあります(多分売却してない)
"Black Inside" (http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1989759 )
"Border Lines" (http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=679006 )
このあと、リーダー作をチェックはしていましたが購入には至らずで、15年以上経過。
そんな状態で、久々にAntonio Farao盤を購入したのは参加メンバー故ということであります。
タイトルの通りトリビュートが主題で、Michel Petrucciani, McCoy Tyner, Miles Davis, シリアの子供達, Wayne Shorter,Chick Corea。。なんて名前が出てきます。
Antonio Faraoがcriss crossからアルバムを出したということも巷では話題になっますが、これもcriss crossレーベルのオーナーだったGerry Teekensへのトリビュートかもしれない。
その豪華なメンツは以下の通り。
Antonio Farao(P)、John Patitucci(B)、Jeff Ballard(Ds)
Antonio Faraoのオリジナルが8曲、Cole PorterとChick Coreaで全部で10曲
1.Tributes
2.Right One
3.Shock
4.I Love You
5.Tender
6.MT
7.Memories Of Calvi
8.Syrian Children
9.Song For Shorter
10.Matrix
Antonio Faraoの溜めを作らずさらっとした演奏がちょっと異色な雰囲気を醸していて、テーマからアドリブまで引っかかりを極力排除してさらっと流れるような感じに奏でていく
右手の手数がかなり多い印象で、大半の場面ではしっかりがっつりとハードにこれでもかと弾き倒してくる
タッチが強すぎず弱すぎず程よい強さなので、音数の多さがときにエレガントな雰囲気を漂わせるのがAntonio Faraoのピアノの凄いところか。
さすがにこのメンツだとピアノだけでなくベースとドラムそれぞれのソロにもたっぷりと時間を使っていて、それが故に濃ゆいピアノが終始響き渡ることがないのは、逆の意味でよいバランスになっているように感じる。
そのJeff Ballardのドラムは、シンバルを多用したサウンドが中心ではあるが、それでもしっかり煽ってくるところが見事
John Patitucciのベースの力強いタッチでのどんな場面でも存在感を誇示するところも実に素晴らしい
8曲めだけがピアノのソロで奏でられる
ベストは3曲めにしましょう
"Tributes" Antonio Farao (https://www.amazon.co.jp/dp/B0D2RSTZD9/ )
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