藤原大輔,市野元彦,大村恒(20241026)

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藤原大輔のトリオによるアメリカーナを演奏するライブは、おおよそ3か月毎に行われているはずで、これが7回めになるんだと思います。
その5回はたぶん以下のとおりで、自分は初回からちょうど1回おきにてみていることになります。
 20230422 みれてません
 20231104 みれてません
 20240712 みれてません

このバンドのメンツは不変の以下の通り
藤原大輔(Ts)、市野元彦(G)、大村亘(Ds,Tabla)

配置は、左奥にドラムセット、その手前にタブラを置いて大村、さらにその手前に横向きに市野、右奥に藤原が立つ。
定刻を少し過ぎたところで開演。
前回は、藤原がエフェクト類を持ち込んで音作りをしながらの演奏だったが、今回は何も持ち込まずストレートなサウンドでの演奏。
市野が音楽監督的な立ち位置であることはこれまで聴いた時とおおむね同じ印象だが、イントロで曲の骨格を提示したあと、バックでの全体を破綻させない演奏と個性を魅せるソロと見事に聴かせる。
藤原のサックスは、過去少し感じられた主旋律を追うことに重点を置いているような印象もだいぶなくなり、テーマは元曲を尊重するように演奏するが、そこからシームレスにソロに移行するところは曲を自身のものにしてきているが故なんでしょう。
後半数局ではフルートを使っていたが、いずれもていねいに紡いでいくような味わい深い音色がとても沁みる。
大村の繊細かつ多彩にリズムを作り出していくようなドラムと、微細な指使いによる繊細なタブラ(後半で2曲程度使用)とが、このバンドのアメリカーナの独特な雰囲気つくりによく作用している
選んでいる曲はおおよそ固まってきているように思えるが、Full Metal Jacketの挿入曲Hello Vietnamが、このバンドのテーマ曲的に存在し、Ry Cooder, Bob Dylan, Charlie Haden、はては'50, '60頃のカントリーに属するような曲を選んでいる。
ただし、曲によってはアレンジが入って、前回とは雰囲気の異なる演奏もあったはず。

直前の藤原のXでのコメントに「回を重ねて自由になってきました。」とあったが、たしかに回を追うごとに曲がバンドのものになってきているのは如実に感じられ、元曲の心地よさとジャズな心地よさとが混然一体と押し寄せてくる。

お客さんは10人程度。1st setが50分くらい、2ndは60分くらいで、さらにアンコールにも応えてくれ、今回も大満足のライブでありました。
次回は3月に決まったそうですが、その前に北本団地「中庭」でライブがあるようです。

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