"Soul Jazz" Something Else

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Something Elseといえば、BlueNoteの名盤(https://www.amazon.co.jp/dp/B01I5BU9J2/ )ですが、その名称を冠したユニットのアルバムがリリースされました。
メンツを見るとこれが豪華で、オールスター編成でオーソドクスな曲を演っていると予定調和的なサウンドに終始する危惧はあるものの、このメンツは買うべきでしょうということで入手した次第であります。

そのメンツは以下の通り。おそらくVincent Herringがリーダーだと思いますが、Jeremy Pelt, Wayne Escoffery, Paul Bollenback, David Kikoskiとそそられる面々。
Vincent Herring(As)、Jeremy Pelt(Tp)、Wayne Escoffery(Ts)、Paul Bollenback(G)、David Kikoski(P)、Essiet Essiet(B)、Otis Brown III(Ds)

演奏曲は、往時のジャズメンオリジナルが並んでいて、Horace Silver, Stanley Turrentine, Eddie Harris, Pee Wee Ellis, Herbie Hancock, Donald Byrd, Roy Hargrove, John Coltraneというような陣容
そういう意味では、Roy Hargroveがここに入ってくるのがある意味異色であると言えるでしょう。
1.Filthy McNasty
2.Too Blue
3.Mean Greens
4.The Chicken
5.Driftin'
6.Slow Drag
7.Strasbourg/St. Denis
8.Naima

選曲は王道に程近いが有名曲でないところを絶妙に選んでいるような印象。
これは、昔Vincent Herringの両親がターンテーブルに乗せていた音楽にスポットを当てたものとのこと。
パッと聴きは伝統的なスタイルのジャズだが、オリジナルのテンポとは関係なく、現代の感覚でその曲のベストと思われるテンポでの演奏をしているところが心憎い
テーマを3管のアンサンブルで奏でるなか、ギターがリフを差し挟む展開で、そこからソロへとなだれ込む。
Jeremy Pelt、Vincent Herring、Wayne Escoffery各人の個性を持ち合わせながら、冴え冴えとした清々しいサウンドの心地良さ
Paul Bollenbackのギターは、オーソドックスなスタイルを基本としながら、ときおり熱気溢れる演奏をかましてきて萌える
ピアノのDavid Kikoskiは相変わらず痒いところに手が届くようなピアノで、これはもう見事としか言いようがない
4曲めと8曲めのベースが先導するアレンジが個人的にはかなり好きで、とくに8曲めは、少しテンポを上げ気味にポップな仕立てでこれがまた格好良い
8曲めはボーナストラック扱いになっているが、アルバム全体の中では、多少毛色が違うような気もするので、そういうことでしょう

ベストは7曲めに

"Soul Jazz" Something Else (https://www.amazon.co.jp/dp/B0CZS455TF/ )

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