"Golden City" Miguel Zenon
Miguel Zenonのリーダー作を聴くのは、2013年の下記作以来。
"Oye Live in Puerto Rico" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62174349.html )
Miguel Zenonの名前はずっと記憶に残っている人なので、こんなにリーダー作を聴いていないことに少々驚きを感じたが、近作を検索したら好みとちょっと異なる路線と思って購入を躊躇していたような気がしてきた。
本作も購入はしておらず、聴かせてもらっていることからも...。
メンツは4管にギター, パーカッションが入るコンボというには大所帯な部類に入る9人編成で以下の通り。
Miguel Zenon(As)、Matt Mitchell(P)、Chris Tordini(B)、Dan Weiss(Ds)、Miles Okazaki(G)、Daniel Diaz(Per)
Diego Urcola(Tp,Tb)、Alan Ferber(Tb)、Jacob Garchik(Tuba,Tb)
演奏曲はすべてMiguel Zenonのオリジナルで全部で11曲。
1.Sacred Land
2.Rush
3.Acts of Exclusion
4.9066
5.Displacement and Erasure
6.SRO
7.Wave of Change
8.Sanctuary City
9.Cultural Corridor
10.The Power of Community
11.Golden
冒頭、サックスソロから始まり、その後楽器が増えてラージアンサンブルなサウンドへとソロでは牧歌的に聞こえ、アンサンブルになると都会的な雰囲気に聞こえるところがおもしろい。
以降の曲では、複雑かつ緻密で難易度高そうなアンサンブルがいい具合に利いていて、そこが見事
曲によりドラム、パーカッションのリズムの展開があり、それが程よい変化になっていて楽しい
全体としては非4ビートが中心となるが、4曲めの難解めなもの、9曲めのラテン調と多様なサウンドを楽しませてくれる。
ソロの大半は主役であるサックスのMiguel Zenónが担っていて、さすがにこれが目立つ存在にはなっている。
他の管楽器奏者もソロをとる場面はあるが頻度は雲泥の差と言っていいくらい差がある
しっかり聴いているとピアノのMatt Mitchellの振る舞いがなかなか侮れず、バッキングも癖のあるバッキングでオッと思わせるが、ソロでのアヴァンギャルドでありながらエモーショナルなサウンドがこれがまた格好良い
さらに控えめなのがMiles Okazakiのギターで、しっかり意識して聴いていればバッキングにも入っていることはわかるが実際はほとんど目立ってないか
ただ3曲め, 6曲め, 10曲めと数少ないソロでは、そこはかとなくエキゾチックな雰囲気を感じさせる良いソロを披露している。
ベストは7曲めにしましょう
"Golden City" Miguel Zenon (https://www.amazon.co.jp/dp/B0D932LR2S/ )
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