"渋吼 Shibukoh" 渋さ知らズ

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渋さ知らズの新作がリリースされた。前作は2017年の下記なので、約7年ぶりということになる。
このあとも、毎月1日の新宿Pit Innでのライブを筆頭にコンスタントに活動は続いていたが、片山広明が亡くなったことが大きいと勝手に思っているが、アルバムを作るタイミングが作れなかったんだと思う。(完全な推測)
今作は、不破が自身のレーベルをつくりそこからのリリースとなっている。

過去には自主製作のCD-R含め、たくさん出ていた渋さ知らズのCDですが、自blogで紹介しているものを一覧しておきます。
 "ケイハクウタガッセン" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a49624236.html )

メンツは以下の通りで、本作は過去を鑑みてもかなりな小規模編成。
メンバーは、不破, 立花, 鬼頭 ,山口 ,磯部, 玉井といった主要どころはしっかり残っているが、個人的には加藤一平の加入が特筆事項。
不破大輔(Cond)
北陽一郎(Tp)、立花秀輝(As)、斉藤圭祐(As:8)、田中邦和(Ts:1-7)
鬼頭哲(B)、加藤一平(G)、山口コーイチ(P)、磯部潤(Ds)、玉井夕海(Vo)、和田直樹(G)

演奏曲は以下の通りで、CDのトラック数は3つだけでT1が1,2、T2が3-7、T3が8という構成。
T2は、2曲が交互に現れるメドレー的なもの
1.イントロダクション「渋さ知らズ」
2.平和に生きる権利
3.行方知れズ
4.渡
5.行方知れズ
6.渡
7.行方知れズ
8.堕天使たちのバラード ー水族館劇場『新漂流都市』よりー(作詞:翠羅臼/作曲:不破大輔 )

上述の通り、2曲めが行方知れズと渡が交互にシームレスに曲が続くような流れになっていて、これが中心ということで良いと思う。
冒頭、平和に生きる権利のフレーズをモチーフにしたスローめな展開、これがこの盤のイントロ的扱い。
平和に生きる権利のフレーズが明瞭になって玉井さんの歌が入ってきて、ここから本編(で良いと思う)
管の数がそう多くないので、これまでのような圧巻の迫力とはならないが、渾身のブローでしっかりと音の厚みを出すような演奏が清々しい
往時の渋さというと、片山のテナーが主役となり要所のソロで渋さのアイデンティティを形成していたと理解しているが、
片山亡きあと、立花のアルトがフリーキーにハイインパクトなブローを響かせることで後釜に座っているということだと感じられるサウンド
だが、実は表に出てくる頻度はそう高くないが加藤のギターのインパクトが強烈で、裏番はってるんじゃないかと思っている
特に、T2の冒頭となか程のソロが素晴らしい

こんな構成なのでベストは決めないことにします。

"渋吼 Shibukoh" 渋さ知らズ (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DHHCG89N/ )

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