"Embracing Dawn" Christian Sands

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Christian Sandsのリーダー作を聴くのは2020年の下記作依頼。
この間に未聴のアルバムは1枚だけで、それもクリスマスアルバムでした。
これまでのChristian Sandsのアルバムは、スタイルの振り幅が大きくオーソドックスなものからクセの強いものまであって、購入にあたって少々の冒険心を持つところがあるが、本作は久々のリリースということでスタイルがどうかはあまり気にせずに買いを決めている。

メンツは、Yasushi Nakamura, Ryan Sandsとのトリオを核に弦楽器他のゲストが入るようなもの。
Ryan Sandsはこれが初聴きだと思うが、Christian Sandsの弟らしい。
Christian Sands(P)、Yasushi Nakamura(B)、Ryan Sands(Ds)
Marvin Sewell(G:1,2,3,5,9)、Andrew Joslyn(Vln,Viola:1,2,5,8,9)、Eli Weinberger (Cello:1,2,5,8,9)
Ross Gilliland(B:1,8)、Warren Wolf(Vib:2,5)、Grégoire Maret(Hmc:9)

演奏曲はすべてChristian Sandsのオリジナルで全部で9曲。
1.Good Morning Heartache
2.Divergent Journeys
3.Ain't That the Same
4.Thought Bubbles I (Can We Talk?)
5.Serenade of an Angel
6.MMC
7.Thought Bubbles II (Do Not Disturb)
8.Braises de Requiem I (The Embers Requiem, Mov. I)
9.Embracing Dawn

全体を通して聴いて印象的なのは5曲で入る弦楽器で、美しい響きでピアノトリオのサウンドに拡がりを与えているような感じ。
そこにさらにビブラフォンが2曲で加わり、さらに9曲めでハーモニカが重なり、よりしっとりとした雰囲気を助長する
多くの曲で音の厚みを増すような変化球を入れてくるので、逆に4,6曲めとか散見されるシンプルなピアノトリオでの演奏が映えてくるようなところもあって、そういう意味でも侮れないアルバムに仕上がっている
全体の曲調も、起用している楽器の音色の美しさを生かしたもので、爽やかさの感じられるフレーズをゆったりし過ぎずに演奏、ノリは程よく感じられるが粗さとは無縁のようなもの。
各人の演奏をフィーチャするような作りにはなっておらず、全体のサウンドを重視したような音つくり。
なので、リーダーのChristian Sandsの演奏について安定した良い演奏をしているが、取り立てて凄さを感じるようなものでもないか

ベストは9曲めに

"Embracing Dawn" Christian Sands (https://www.amazon.co.jp/dp/B0D4B3BVKS )

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