"Blues Blood" Immanuel Wilkins
Immanuel Wilkinsのリーダー作は、2022年紹介の下記以来。
"7th Hand" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/486926828.html )
参加作は多くJoel Rossのリーダー作はレギュラーメンバー的に登場
"Parable Of The Poet" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/490034921.html )
他にも、異色の客演とかちょい役出演なんかもしていて、聴取頻度は高い印象。
実は参加作は買いみたいなところもあったり..。
Joe Farnsworthの"In What Direction Are You Headed?" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/500117212.html )とか、挾間美帆の"Beyond Orbits" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/501182905.html )とか..。
メンツは、ワンホーンカルテットにボーカルが入り、さらにゲストが加わる。
Immanuel Wilkins(Sax)、Micah Thomas(P)、Rick Rosato(B)、Kweku Sumbryon(Ds)
Ganavya(Vo)、June McDoom(Vo)、Yaw Agyeman(Vo)
Cécile McLorin Salvant(Vo)、Marvin Sewell(G)、Chris Dave(Ds)
演奏曲は、すべてImmanuel Wilkinsのオリジナル(詩はいろいろ)
1.MATTE GLAZE
2.funmi
3.MOTION (featuring June McDoom)
4.EVERYTHING (featuring Esi Sumbry & Ganavya)
5.air (interlude)
6.DARK EYES SMILE (featuring Cécile McLorin Salvant)
7.APPARITION
8.assembly (interlude)
9.AFTERLIFE RESIDENCE TIME
10.MOSHPIT
11.set! (interlude)
12.IF THAT BLOOD RUNS EAST (featuring Yaw Agyeman, Chris Dave)
13.your memory (interlude)
14.BLUES BLOOD
スペイシーなサウンドと効果音のような音を混ぜ込んだ反復するリズムがベースになったSFの映画サントラのような全体の印象。
それでいて、そこはかとなく、アフリカ、中東、中国といったエスニックなフレーバーが紛れ込んでスピリチュアルな雰囲気をも醸し出す場面もあったりと、少々侮れない。
女性のボーカル、ボイスが入っていたり、ピアノの使い方とか、さらに2曲め(Tr.3)の前になんだか喋っている、そんな演出がRobert Glasperのサウンドの影響を受けているようにも感じられる。
Robert Glasperのサウンドは、おもにBlack Musicとしてのジャズの拡張発展形という位置付けになると思うが、こちらは(解説を読むと黒人問題をテーマにしているようだが)より広範囲な音世界のなかでジャズの拡張発展を考えて作られているような印象。
ということで、Immanuel Wilkinsのリーダー作ではあるが、当人が終始バリバリふきまくるというものではなくトータルサウンドを重視したつくりになっている。
Immanuel Wilkinsのサックスは、前面に出てくる場面は限られるが、そんな数少ないソロでは澱みなく朗々としたサウンドを気持ち良さそうに振り撒いている。
ベストは3曲めにしましょう。
"Blues Blood" Immanuel Wilkins (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DF3CWZK3/ )
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