"Three Visitors" Scott Colley
3人の共同名義のアルバムではあるが、最初に記載されているのがScott Colleyなので、タイトルはその名前にしておきます。
過去作を漁ると、David Binneyのアルバムで多く共演している3人であることがわかる。
"Afindad" https://www.amazon.co.jp/dp/B00005UCGG/
"Oceanos" https://www.amazon.co.jp/dp/B000LP4NS4/
そんな3人が、トリオではなく他の楽器をいくつか起用したアルバムを作っているということですが、その意図は...。
メンツは、トリオの3人に弦楽器を3曲で追加。さらにサックスとボーカルを加えた面容。
Scott Colley(B)、Edward Simon(P,Kbd:6,7)、Brian Blade(Ds)
Chris Potter(Ts:6)
Becca Stevens(Vo:7)、Jana Dagdagan(Vo:6)
Richard Rood(Vln:1,6,8)、Elizabeth Lim Dutton(Vln:1,6,8)、Kathryn Lockwood(Viola:1,6,8)、Sachi Patitucci(Cello:1,6,8)
Rogerio Boccato(Per:7)
演奏曲は、Scott Colleyが4曲, Edward Simonが3曲(含共作), Brian Bladeが1曲のオリジナルで全部で8曲。
1.Nostalgia
2.Kintsukuroi
3.Ellipsis
4.The Thicket
5.Three Visitors
6.You Are
7.I Wanna Be With You
8.Far Rockaway
前半は、4ビートも含むが、美麗系温度感低めな雰囲気が強めのサウンドで、ベースが全体を引っ張っていくような展開が多い印象
冒頭曲と後半2曲で弦楽器が入り、6曲めではChris Potterのサックスが客演されるが、いずれも要所での数フレーズといった程度の起用。
とくに6曲めのサックスは、曲の最後でのソロだけ。ただしそのソロのインパクトはさすがに尋常ではなくさすがChris Potterと言わせる強烈な破壊力ある。
さらに一旦音が途切れたあと女性ボーカルが一節入って曲が終わるが、この曲でのサックス,ボーカル,弦楽器の起用が、必要性のあるサウンドかと言われると、曲単位でもアルバム単位でも...。
全体の流れのなかでの存在意義が自分にはよく理解できなかったというのが正直なところ。
続く7曲めは、全編Becca Stevensのボーカルをフィーチャした曲になっているが、これもアルバム全体として必要だったか
ピアノトリオでの演奏を中心に据えて、音の表現の拡大の意味で弦楽器を少し加えるのまでにしておき、それ以上の音の追加はいらなかったんじゃないかというのが個人的感想。
と思ってしまうのは、前半がそのような展開で、後半の雰囲気と馴染んでいないと感じているからなんだと思う。
演奏自体が文句無しなのは間違いないです。
ベストは2曲めにしましょう
"Three Visitors" Scott Colley (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DCT21RT9/ )
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