"All Species Parade" Jenny Scheinman

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Jenny Scheinmanのリーダー作を買うのは、実に10年以上ぶり。
直近の紹介が、2014年の↓でした。
この間にリーダー作が出ているのか確認したら、2017,2019に出ていました。

本作のメンツは、2019年のアルバムのメンバーに近いもので、ここにギタリストを3人招聘したような感じになっていました。
Jenny Scheinman(Vln)、Carmen Staaf(P)、Tony Scherr(B)、Kenny Wollesen(Ds)
Bill Frisell(G)、Julian Lage(G,3,6,10)、Nels Cline(G:7,8)

演奏曲はすべてJenny Scheinmanのオリジナル。
1.Ornette Goes Home
2.Every Bear That Ever There Was
3.Jaroujiji
4.The Sea Also Rises
5.All Species Parade
6.Shutdown Stomp
7.House Of Flowers
8.The Cape
9.With Sea Lions
10.Nocturne For 2020

マヌーシュジャズとか、イギリスのジャズとかを彷彿とさせるようなヨーロッパのスウィングミュージックを意識させるようなサウンド
5曲め8曲めとかロック色の強い曲も入っているが、これらもヨーロッパな雰囲気を感じさせるものになっているように感じられる。
Carmen Staafのピアノを含むピアノトリオがリズム隊としてサウンドの骨格を形成、
そのピアノがソロを取る場面も当然入ってくるが、大半はヴァイオリン、ギターの演奏をする空間をしっかり準備するような、曲全体をしっかりバックアップするような良い仕事をしてる。
稀代の名手が3人も客演しているギターが空間を色彩的に拡げていくような感じで、これも大いなる聴きどころ。
Bill Frisellだけが入ると幽玄な雰囲気が、Julian Lageが入る曲はマヌーシュな気配が強めに出ているような感じで、Nels Clineが入る曲は7曲めは抒情的な雰囲気、8曲めはがらっと変わった雰囲気を出す。
というように、3者をうまい具合に起用して曲の雰囲気に変化をつけながら、アルバム全体としての印象は大きく違わないように気を使っているような感じ
そしてフロントにはJenny Scheinmanのヴァイオリンが流れるわけだが、フロントに出ての雰囲気ある演奏ももちろん見事だが、ギターソロのバック等に入ったときの合いの手的な演奏の絶妙さもじつは見事。

ベストは2曲めにしましょう

"All Species Parade" Jenny Scheinman (https://www.amazon.co.jp/dp/B0D971CWQM )

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