"Dazzle 2024" Kurt Rosenwinkel
昨年、Next Step Bandの当時のライブ音源が発掘リリースされました。
"The Next Step Band Live at Smalls 1996 (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/505006123.html )
このアルバムのリリースに前後して、当時と同じメンツで The Next Step Reunion Tour と銘打ってツアーを行っていました。
たしか日本にも来ていたと思います(行きませんでしたが..)
このツアーのライブ音源がBootlegで出ていたのを見つけましたので、これを買い込んできたものです。
メンツはNext Step Bandの以下の面々、この時代にこのメンツを招聘するのはスケジュール的にも難易度高そう。
Kurt Rosenwinkel(G,P)、Mark Turner(Ts)、Ben Street(B)、Jeff Ballard(Ds)
2日間3つのライブをCD4枚に収めたものでその内訳は以下のとおり、てんこ盛りの内容です。
Dazzle Club 05/23/2024(early show)
Disc 1
1.Something, Something
2.Christmas Song
3.Filters
4.Use Of Light
5.Zhivago
6.Mr.Hope
Dazzle Club 05/23/2024(late show)
Disc 2
1.Casa Obscura
2.Gesture
3.Minor Blues
Disc 3
1.A Shifting Design
2.Dream Of The Old
3.Safe Corners
4.The Next Steps
Yoshi's 05/22/2024
Disc 4
1.Zhivago
2.Christmas Song
3.Gesture Lester
4.Path Of The Heart
5.Filters
6.Use Of Light
7.Mr.hope
実力者が肩の力を抜きながらも丁寧にフレーズを積み重ねていくような演奏
基本的には、当時のアルバム収録曲、おそらく当時のライフで披露していたような、速過ぎず熱過ぎないテイストの非4ビートを中心とした選曲
実際は難曲かもしれないが、そう気張らずに演奏しているように聴こえるが、さすがに散漫になったり破綻するようなことはなく各人の個性をしっかりみせるような演奏
強いて言えばこのライブの元が古いアルバムだからか、最近の演奏と比べてMark Turnerはいく分アグレッシブな雰囲気が感じられ、ここぞという場面で速いフレーズをピシッとぶっ込んでくる
Kurt Rosenwinkelは逆にちょっと暴れる感じが希薄な印象もなきにしもあらず。
ソロの後半とか、盛り上がりそうな場面でもキメのフレーズを駆使して盛り上げていくというよりは、そこまで熱くならず多少なりとも抑制を効かせたソロのような印象
たぶん、当初のアルバムで想定したテンションを考慮しつつ現在の実力を発揮するような立ち位置だったのではないかと推測。
それぞれの名手の演奏をこれでもかというくらいたっぷりと堪能できることには間違いない
さすがに正規盤ではあり得ないCD4枚という構成で、まとめて聴くようなボリュームではなく、そんなことをすればお腹いっぱいになるのはしょうがないくらいのボリュームではある。
が、細切れに聴いても全然不足感なく問題ないし、1曲だけでも満足度に不足はないクオリティなので、お買い得ってことに個人的にはなる
ベストは、CD4枚6時間から絞り込むのは困難なので割愛でご容赦ください
いずれの演奏も満足度が高いことは確約します!
"Dazzle 2024" Kurt Rosenwinkel
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