"Solid Jackson" M.T.B.

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Brad Mehldau, Mark Turner, Peter Bernsteinの3人の頭文字をとったM.T.B. 名義によるアルバムは2000年頃に出た下記アルバムがある。
本作は、その約25年ぶりの新作ということ
このメンツなので、スケジュールを合わせるのもかなり至難の業ではなかったかと思うが、それでも再結成したかったのはなにかあるのか、Kurt RosenwinkelのNext Stepの例もあるので、再結成が最近の人気ということなのか..。

メンツは、フロントの3人とベースが不変で、ドラムがLeon ParkerからBill Stewartに代わっている。
Brad Mehldau(P)、Mark Turner(Ts)、Peter Bernstein(G)、Larry Grenadier(B)、Bill Stewart(Ds)

演奏曲は、Brad Mehldauが2曲, Peter Bernsteinが2曲, Mark Turnerが1曲のオリジナルに、Wayne Shorter, Hank Mobley, Harold Landが各1曲で全部で8曲。
1. Solid Jackson
2. The Things That Fall Away
3. Angola
4. Soft Impression
5. 1946
6. Maury’s Grey Wig
7. Ditty For Dewey
8. Ode To Angela

4ビート多めで、8ビートも含むオーソドックスなサウンドではあるが、コンテンポラリ系の要素も感じられるような曲調。
Mark TurnerのサックスとPeter Bernsteinのギターとのユニゾンを中心としたテーマから各人のソロに移っていく展開でブルース多めというところは、全体に作り込んだというよりも予定調和的なセッションという雰囲気も感じられる。
が、テーマの間隙を縫って繰り出されるBrad Mehldauの合いの手が見事なセンスの良さを見せている等々、名手が揃ったことによる相乗効果がもたらす凄みがしっかりと感じられるものになっている。
Larry GrenadierとBill Stewartによるリズムも小気味よくスウィングしていて、これが両者とも感覚的創造的な振る舞いが強いと、全体が散漫になりそうなところ、しっかりリズム感を提示することで全体が隙のない演奏
にまとまっているような感じがする。
ソロは、Brad Mehldauのものがなんといっても格好良く印象的ではあるが、Peter Bernsteinがいつもよりオーソドックスな感じが希薄な攻めたソロを取っているような感じで実は侮れない。

ベストは7曲めにしましょう

"Solid Jackson" M.T.B. (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DHS5Y9L4/ )

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