"See you on the other side" 森田修史

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森田修史のリーダー作は、個人名義としては初になるんだと思う、2013年頃に森田, 岩見, 永田の3人でメキシコトリオというバンドを組んでおり、これはかなりはまって聴いておりました。
 "滝の見える熱帯の風景" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a62259266.html )
ライブも相応回数

その後しばらくご無沙汰してましたが、2023年にTempに客演してから定期的にライブが行われています。
そんなタイミングでのリーダー作の発表は個人的には満を持してという印象。

メンツは、曲毎にメンツが変わっており、その詳細は以下のとおり。
ほぼレギュラーグループといえそうな魚返トリオ(魚返, 高橋, 中村)を主体にしているような感じ。
森田修史(Ts)
魚返明未(P:1-6,11)、小沢咲希(P:7,8,12)、吉澤はじめ(P:9,10)
岩見継吾(B:1,3,5,11)、高橋陸(B:2,4,6)、冨樫マコト(B:7,12)、水谷浩章(B:8-10)
小松伸之(Ds:1,3,5,11)、中村海斗(Ds:2,4,6-10,12)
野村美空(Vo:9)

演奏曲はすべて森田のオリジナルで全部で12曲。
1.とまらない夜
2.Anticipation
3.Hugh's Sketchbook
4.Into the forest
5.Judgement
6.アサギマダラ
7.Losstime
8.まだ降らない
9.そこから先の話
10.See you on the other side
11.中央高速アイスバーン
12.2003年のバラード(ボーナストラック)

往年のメキシコトリオをも彷彿とさせるノリの良い(ラテン調のリズム?)を感じさせるサウンドが1曲め
この曲が極めてノリが良い
以降はほぼ交互にゆったりめなテンポの曲が現れるような曲構成
メンツは曲ごとに入れ替わっているが
ピアノは、美麗でありながら熱気を感じさせる魚返が前半の6曲を担う。
他の2人は、小沢の軽快でありながら少しエレガントさを感じさせるものと、吉澤のリリカルで安定感のある演奏とが担う。
ベース、ドラムは、中村、高橋のペアは、魚返トリオそのものがメンツなので、そもそも絶妙なコンビネーションを魅せる。
繊細さの中にも迫力を感じさせる中村のドラムに、メロディアスでありながら凄みも感じさせる高橋のベースが絡む。
小松、岩見のペアは、小松の音数は多いが繊細さのあるドラミングに対し、ゴツゴツしたタッチの強さを見せる岩見のベース、バラード曲にもハードな気配を感じさせるところが見事。
曲調毎にメンツを変え、曲の雰囲気にきめ細やかに反応する森田のサックス。
速めのテンポの曲ではハキハキとした切れ味の良い演奏、ゆったりめな曲では丁寧な運指でしっとりと聴かせる。
とくに2曲めのバラードの思い入れたっぷりといった風情をみせる演奏が見事。
7曲めの小沢、冨樫、中村のエレベが入った8ビートの小気味良い軽快なサウンド、
9曲めではボーカルが入り、11曲めの軽快な曲調からフリーに傾れ込む展開。
さらに、調和から不調和になる曲(高速アイスバーンってのは言い得て妙)があったりと多彩な曲が並ぶ。
それでいて全体の雰囲気は散漫な感しかしないのは、森田のサックスの支配力ゆえか。

ベストは1曲めにしましょう

"See you on the other side" 森田修史 (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DKWYN1QS/ )

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