"Force & Grace" Blue Moods
Blue MoodsはPosi-Toneレーベルの人気奏者が集結して、モダンジャズの名曲を演奏するシリーズで、これがその3作め
1作めは2022年にリリースされたCharles Mingusの楽曲だけを演奏したもの
"Myth & Wisdom" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/488222338.html )
2作めは2024年にリリースされていて、こちらはDuke Pearsonの曲だけを演奏している。
"Swing & Soul" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/502680075.html )
今作はFreddie Hubbardの曲だけを演奏している
メンツは2作めと同じで、ピアノが3曲だけArt HiraharaからJon Davisに代わる、
この構成は2作めと同一だが、初作では、ドラムがJoe Strasserでピアノの客演がDavid Kikoskiだったので、そこが変化している。
Diego Rivera(Ts,Ss)、Art Hirahara(P)、Jon Davis(P:4,6,9)、Boris Kozlov(B)、Vinnie Sperrazza(Ds)
演奏曲は上述のとおり、すべてFreddie Hubbardの楽曲だけで12曲。
1.Crisis
2.First Light
3.Latina
4.Brigitte
5.On The Que-Tee
6.Little Sunflower
7.Gibraltar
8.D Minor Mint
9.Sky Dive
10.Happy Times
11.Lament For Booker
12.Soul Surge
多くが8ビートの、当時のジャスロックと言えるようなサウンドに、数曲バラードが入るような選曲
そのなかの4曲めのバラードがなかなか趣があって良い感じ
Freddie Hubbard集ではあるが、主旋律をトランペットではなくサックスが奏でることで冴えざえしい音ではなく、もう少し落ち着きのあるサウンドになっているような印象
ドラムは比較的おとなしめで、原曲の曲調のイメージを壊さないように抑制を利かせているような感じ。
ベースは、しっかりしたウォーキングから、いつものようなよく唄うメロディアスでスウィンギーな即興まで盤石な演奏を聴かせる
ピアノは、Art HiraharaとJon Davisの2人が起用されるが、アグレッシブな曲を中心に前面でのパフォーマンスが肝になる曲はArt Hiraharaに、よりしっとりと聴かせるような曲ではJon Davisが担うような印象か。
このベースとピアノ(とくにArt Hirahara)とのコンビネーションによる創造性豊かなフレーズを阿吽の呼吸で合わせてゆく演奏が素晴らしい
さすがにレギュラートリオの2人だけあるコンビネーションを魅せる
ベストは7曲めでしょう
"Force & Grace" Blue Moods (https://www.amazon.co.jp/dp/B0DN8WT3C3/ )
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