"Hokuriku" 坂田明×トリプルエッジ
坂田明×トリプルエッジの3枚めのアルバムがリリースされました。
個人的感覚としては、ちょっと異色のメンバー構成という感覚で、そのため一時的な活動で終わると思っていたので、このバンドがここまで活動を続けていることに少々驚きを感じています。
過去2作の記録は以下のとおり。
"坂田明×トリプルエッジ" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/468530050.html )
"Live At Pit Inn" (https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/478611298.html )
本作はタイトルのとおり、北陸(武生, 富山, 金沢)でのライブを収録したもの。6曲めだけ名古屋でのライブで、これはボーナストラックという位置づけになってます。
メンツは当初から不変で以下のとおり。しかしここに坪口昌恭の名前があるのがいまだに違和感が..w
坂田明(As,Cl,Vo)、坪口昌恭(P,Syn)、早川岳晴(B)、藤掛正隆(Ds)
演奏曲はクレジットの記載はありませんが、皆4者の共作の即興でしょう。
1.Takefu Suite
2.HTMB ~ Five In NP
3.Jugem The Thief
4.Kakinokibatake A-one
5.Kakinokibatake Coda
6.Seven Yoiyasa~Kaigara-Bushi
早川、藤掛のゴリッとしたビートのリズムは、まさに中央線ジャズ
そこに坂田フリーキーなサックスの絶叫がのっかる。
過激なフレーズではあるが、どことなく哀愁を感じさせ、ただただ暴れ回っているようでいながらしっかり味わい深いサウンドを響かせる。
さらに、坪口のアコピを基本にしながら、要所ではシンセサイザーを加味したサウンドを入れ込んできて異次元な雰囲気を醸し出す。
しかし坂田明のフリージャズに電子音を絡めてくるという発想は、斬新というか意表を突かれたというか、いまだに”ほへぇ”と思いながら聴いているところが..。
3曲めは、坂田の語りが入るが、この坂田の口上が、落武者的というか、怨念を持った幽霊的というか、まぁ独特のもので、このアルバムの大いなる聴きものになっている。 内容は、泥棒話なんですが…
そんな独特の語りは6曲めでも披露される。
当初、このバンドに坪口さんが入っているのに違和感を感じていたが、これだけ活動を続けてくるとだいぶ違和感も薄れ、実際にもサックスの絶叫系フリーにのせるシンセの音も親和性が出てきているというか、聴くこちら側が慣れてきているのもありそう。
ベストは2曲めでしょう
"Hokuriku" 坂田明×トリプルエッジ (https://www.amazon.co.jp/dp/B0F9WLHTG4/ )
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