Kenny Garrett "Beyond The Wall"

ケニーギャレットさんは、Miles DavisGにいた頃からちょっと気になる存在で、毎公演あまり変化の大きくない
晩年の公演も、コレを楽しみに(?)bootをいくつか持って楽しんでおりました。
特に、human natureだったかの、MilesとKennyの掛け合いは相当の緊張感とその後の展開が好きで、
楽しんで聴いていました。

ということで、その後のアルバムも相当量買ってます。
当初は、fusion寄りの演奏が多く それなりに良いアルバムでしたが、長く聴き続けられるかというと。。。
という感は否めない部分があったのかなぁと。。

たしか、"African Exchange Student" あたりでちょっとムムッと思って、その後だんだんジャズ魂が
体内に宿ったかのように変遷を重ね、アグレッシブにスピリチュアルに、激情のソロを展開するように
なっていった と感じております。

ということで、最新作が出ましたので早々に買い込んでいきました。
Kenny Garrett "Beyond The Wall"(http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1258781)

中国に行ったときの印象にインスパイアされたアルバムと言うことで、ジャケ写も、万里の長城が
使われていて、タイトルも「壁を超えて」です。

演奏はのっけから、ブリブリのバリバリで、アグレッシブなKenny Garrettのサックスが吠えてます。
3曲目でちょっと速度を抑えた演奏が入りまして、これがちょっとチャイニーズな雰囲気のメロディです。
でもって、4曲目はいきなりお経(笑)がイントロで、5曲目は毛色の違う演奏が入ってて、二胡入りで中国色全開です。
で、なんとここでは、Kenny Garrettがピアノを弾いている!!サックスが入ってないから??と思ったんです。
その後は、前半と同じ系統のスピリチュアルな演奏が続いてアルバム終了となるのですが、その最後の
曲の後半の激情のソロによる盛り上がりが凄いこと凄いこと あぁ、Kenny Garrettさん どこまでいっちゃうの?
て感じです。

全体に、john coltraneのimpulse初期のような雰囲気を彷彿とさせるアルバムではあります。
ただ、coltrane聴くよりも覚悟はいらないし、とっつきはいいんじゃないかと思います。

この人は、ここ最近が一番良い時期なんじゃないでしょうか。もう次作が楽しみって感じ(笑)

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