steve kuhn "Live at Birdland"

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スティーブキューンって、こんなに楽しいジャズを演奏する人だっけ?っていうのが第一印象でしょうか。
自分の中では、あまり客に媚びない、演奏の美しさに命を賭けたような感じの演奏をする人という刷り込み
(多分、remembering tomorrowの影響ですね。この盤も相当良いのは間違いないです)がされています。
冷静に考えれば、いくつかノリの良さで聞かせるアルバムがあったような気もするのですが。

なんですが、この盤はそういう先入観がどうして刷り込まれたか自問自答したくなるほどにジャズピアノ
トリオの王道的な演奏がされていまして、しかもライブで、ちょっとユーモアも交えたような実にスウィング
する演奏が繰り広げられて、お客さんも"うはうは"ってな感じが手に取るようにわかると言っても過言では
ない素晴らしい演奏がされています。
演奏している曲も、以下の通りで、王道まっしぐらです。
メンツも、ron carter(B)に、Al Foster(Ds)で、これまた、王道ジャズとしての人選としては最適なところ
でしょう。

1 If I Were a Bell
2 Jitterbug Waltz
3 Two by Two
4 La Plus Que Lente/Passion Flower
5 Little Waltz
6 Lotus Blossom
7 Stella by Starlight
8 Slow Hot Wind
9 Clotilde
10 Confirmation

非常に、粒立ちのよいピアノの音に、ロンカーターもアルフォスターも、いい感じに熱い演奏を繰り広げて
いまして、アメリカのジャズはこれだ!!ってな主張をしているかのような演奏です。

という意味では、新しい雰囲気のようなものはあまり感じられない、伝統的モダンジャズと言うことに
なりますが、

 これが楽しめなきゃジャズと名のつくものはどれも本当の意味では楽しめないんじゃないの?

と過激な発言をしたくなるほどに魅力たっぷりに響くアルバムでした。


steve kuhn "Live at Birdland"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2516105)

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