Tonu Naissoo Trio "Estonian Wind"

イメージ 1

トヌーナイソの名前は、澤野の1作目が出たときにもちょっと気になりましたし、巷で話題になっていることを知っていましたが、澤野のAS型番は基本的に甘い演奏という変な先入観(未だに持っている)に苛まれて、購入まで至りませんでした。
SK型番がなくなった時点で、そういう傾向が、おそらくかなり薄まっていることは、頭ではわかっているのですが..


が、先日安価CDということで話題になったタパスレコードからトヌーナイソのトリオが発売(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2676529)されると言うことで早々に予約をして待っていたら、突然の発売中止。
なぜかTonu Naissooという名前だけが、頭に残っていたところにこのアルバムを試聴機に見つけて、思わず聴いてしまったのが運の尽き。
1曲目にヤられて、そのまま持ち帰ってしまいました。(って書くと、犯罪を犯しているように読めますが、ちゃんと買ってますから..)
と言うことで、おそらく(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/archive/2007/2/7)以来の久々の澤野盤購入だと思います。

メンツは以下の通り
Tonu Naissoo(P)、Taavo Remmel(B)、Ahto Abner(Ds)


1 I Say A Little Prayer
2 Up Jumped Spring
3 Serenata
4 Blackberry Winter
5 My Heart Belongs To Daddy
6 A Time There Was
7 The More I See You
8 Be My Love
9 Upper East

1曲目、バカラックの小さな願いって曲なんですが、これ個人的に好きな曲で、これが試聴でとっても良かったってのが購入の原動力であります。この演奏は、素晴らしい。
ドラムがちょっと早めのテンポで軽快なビートを刻む音から入って、そのビートを維持しつつ例のテーマが現れると、ゾゾゾーッと(笑)
ベースが目立たず堅実な縁の下を支えているおかげで、軽快なビートとピアノの舞が存分に引き立った演奏で、この演奏はたまらんです。


途中、澤野らしい甘いバラード演奏も含まれますが、それも含めて全体に叙情性に富んだ、饒舌ではないけれど口べたではない、細やかだけれど神経質ではない、美しいけど美しいだけではない、優しさを感じるけれど頑固さも垣間見せる、素晴らしいピアノトリオ作品に仕上がっています。
ただ、澤野作品なので現在のジャズの最先端とかそういう傾向は一切無く、基本的には王道ジャズの範疇に収まった中での話です。
これが、物足りない人には物足りないかもしれないですが。。。でも、それでも試聴しちゃう(=1曲目を聴く)と。。。この演奏には、大多数の人が惹かれると思うのですが..


Tonu Naissoo Trio "Estonian Wind"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2661796)

この記事へのコメント