stan getz quartet "complete live at Montreux 1972"

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スタンゲッツのグループにチックコリアが参加していた頃のアルバムとしては、"captain marvel"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/606114)が正規盤としては唯一君臨しているわけでありますが、ジャズ批評誌119号「スタンゲッツ特集」を見ると、p186に"portrait"なるアルバムが紹介されておりムムムッと思っていた次第であります。
先日、CD店をフラフラと眺めていたら、この盤を見つけまして、裏を見たら同じモノと見極めはつかなかったのですが、似たものであるとまでは判別がついたので、そのまま買って帰ってきました。

収録曲は以下の9曲。1-7がモントルーのライブで、8、9が1974年10月のポーランドでのライブとなっています。
1 Captain Marvel
2 Day Waves
3 Windows
4 Time’s Lie
5 I Remember Clifford
6 Lush Life
7 La Fiesta
8 Desafinado
9 La Fiesta

メンツは、そういうわけで、1-7と8、9で異なっていまして、前者は
Stan Getz(Ts)、Chick Corea(P)、Stanley Clarke(B)、Tony Williams(Ds)
後者は
Albert Dailey(P)、Jiri Mraz(B)、William Walter Hart(Ds)
となっています。
当然、前者の演奏が主目的で、これが"portrait"の中身+1(I Remember Clifford)となっています。
しかし、今見ても(ると)このメンツは凄いもんがあります。よくぞ、これだけのメンツを揃えたもんだと唸ってしまいます。

音はさすがにあまり良くありません。ほとんど(完全に?)bootでしょうからしかたないのかもしれませんが..

それでも演奏は素晴らしく、chick、Stanley、tonyがそれぞれ各人の個性を振りまく演奏は、やっぱり圧巻なのでありました。
chickのエレピでのchick節、Stanleyの高音基調の相変わらずのソロ、当然、stanもバックに完全に煽られて、熱い演奏を繰り広げています。
さすがにライブだけあって、熱い演奏が聴けます。

Stan Getz、Chick Coreaというと、chickのオリジナルが聞き物で、その中でもLa Fiestaが白眉で、多分この曲のベストの演奏なんじゃないでしょうか


この4人でのユニットは6ヶ月しか続かなかったらしいですが、脱退時にstanが慰留を懇願していたというのはよく判るのであります。

後半の2曲は、個人的には"おまけ"以外の何者でもないのですが、1枚で2種類のLa Fiestaが聴けること。1974時点でのgetzのボサノバ演奏(ライブ)が聴けるという意味では、価値あるおまけでありました。
演奏も悪くないです。

stan getz quartet "complete live at Montreux 1972"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2761477)

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