山中千尋 "Bravogue"

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山中千尋さんの新譜です。前作が今年の2月、その前が昨年の8月ですから、凄いペースか?
と、最近のアルバムを並べてみると、概ね1年に1枚 残暑の頃に新譜を出していることが判ります。
2月の盤はトリビュートということで、イレギュラーな発売という扱いで良いと思います。
※映像作品除いてます。
Madrigal 2004/5
Outside By The Swing 2005/9
Lach Doch Mal 2006/9
Abyss 2007/8
After Hours 2008/2

メンツは、通常のピアノトリオに戻って以下の通り、drummerが若手(?)のkendrick scottから中堅(?)のGene Jacksonに変わっています。
Gene Jacksonと言えば、herbie hancockがレギュラートリオで離さなかったdrummerとして有名ですが、それにあやかっての起用と言うことになるんでしょうかねぇ..

山中千尋(P)、Vicente Archer(B)、Gene Jackson(Ds)

演奏曲は、以下の12曲。オリジナルは4曲となっています。
1 Aquarian Melody
2 Carillon
3 A Time For Love
4 Uni
5 Vou Deitar E Rolar
6 Boolavouge
7 Dois Pra La, Dois Pra Ca
8 Circle
9 Le Fruit Defendu
10 Staccato
11 When You Wish Upon A Star
12 Backstroke Dance

内容ですが、ノリの良い曲、あるいはノリ良く演奏している曲が多く、それでいて1枚聴き通して飽きさせないだけの力量を持ったアルバムになっています。
アクセントとしては、3曲目でエレピを弾いていること。6曲目とか、10曲目とか

基本的には山中節全開、アグレッシブで、ダイナミックで、勢いで弾き倒して、ときっちり良い演奏を繰り広げています。
ソロの途中で他の曲を混ぜ込むのをなんと言ったっけな(悩)も、さりげなく決めちゃってるのも彼女の持ち味です。

今回の盤で特に印象的なのが、鍵盤ブッ叩きプレイ。1曲目の3'40"過ぎとか、ガンガンブッ叩いてます(笑)
前々作とかタッチの弱さがだいぶ払拭してきたと感じていたのですが、今回の鍵盤ブッ叩きで勝負は、言い度胸してます(笑)
でも1曲目のは(高音だから、右手小指でしょうけど)タッチの弱さが垣間見えてしまうのが..
MP3で聴いてるときはあまり気にならなかったのですが、デカい装置で聴くとやっぱりちょっと弱いかなぁと..


リズム隊ですが、Vicente Archerは長年演っているだけあってしっくり言っていますし、Gene Jacksonもミクロ的には曲にはあってるのかあってないのかよくわからんドラムを叩いているのですが、マクロ的には不思議に馴染んでいて好感触です。

結論としては良いアルバムです。1枚通して、演奏の強度的にも山中のピアノ的にも仕掛けを楽しんでも、飽きずに楽しく聴けます。


Chihiro Yamanaka "Bravogue"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2757647)

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