Joe Zawinul "75: Last Birthday Live!"

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Joe Zawinulの75歳の誕生日ライブが秘やかにリリース告知がされていまして、国内盤だけでの告知だったのでそのうち安い米盤の告知がされるだろうと購入(予約)を躊躇していたのですが(海外版告知されるも価格的に余り魅力ないし...)。
発売日が近づくと"world tour"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/1216225)の頃からのzawinulのアルバムはとんでもなく良いということで刷り込まれていた身としては、いてもたってもいられず国内盤の購入をしました。

2007年7月7日ハンガリーでのライブとなります。ちなみに、命日は9月11日なので死の2ヶ月前の録音と言うことになります。

メンツは以下の通り、
Joe Zawinul(Kb)、Sabine Kabongo(Per)、Alegre Correa(G)、Linley Marthe(B)、Paco Sery(Ds)
Jorge Bezerra(Per)、Aziz Sahmaoui(Per)
そして、なんと!! スペシャルゲストとして
Wayne Shorter(Ss) In A Silent Way

Weather Report解散後のZawinulバンドは、SAXが参加したものが無かったらしい(全部は確認していない)のですが、それはWayne Shorterの存在が影響していたというのは、知ってる人には有名な話です。
そのZawinulがWayne Shorterとの共演を果たしたというだけでも快挙でありますが、Weather Report解散後唯一のSAXと共演したZawinulの演奏と言うことにもなるわけであります。

 ちなみに、"world tour"以降のアルバムは以下の通り
  "Faces & Places"2002年9月
  "Vienna Nights: Live At Joe Zawinul's Birdland"2005年8月
  "Brown Street"2007年2月

演奏は、2枚に渡って以下の通り、WRの楽曲を含むおなじみと言える曲が並んでいます。
Disk2の後半4曲目で、Zawinulの誕生日を祝う"Happy Birthday"。続いて、ハイライトとも言えるShorterとの共演と、怒濤の構成となっております。

Disk1
1 Introduction To Orient Express
2 Orient Express
3 Madagascar
4 Scarlet Woman
5 Zansa
6 Cafe Andalusia
Disk2
1 Fast City / Two Lines
2 Clario
3 Badia / Boogie Woogie Waltz
4 Happy Birthday
5 In A Silent Way
6 Hymn

演奏としては、圧倒的なベースとドラムの音圧と、怒濤のぶ厚いリズムで下支えされた上で、Zawinulのシンセサイザが自在に飛び回るという、おなじみの構成ではあります。
ありますが、この演奏は聴いていると、聴いていて次第に集中してきて、さらに熱くなって来るという所がありまして。
いや、Zawinulの最期の演奏だからというのではなく、演奏の強度的に、コンサートの構成的に、素晴らしいモノがあります。
アルバムとしての満足感が相当高いものがあります。
全体的にスピード感疾走感のある演奏が多い中、絶妙に聴かせる演奏が入ってきて、飽きさせません。
それどころか、何回聴いても飽きることなく聴き入ってしまいます。
そして、後半。濃厚だがオーソドクスなHappy Birthdayの歌唱に続いて、怒濤のリズムで締めくくられる誕生日のお祝い。
そしておもむろに始まるsopranoの響き。まさに背中ゾクゾク、鳥肌もんであります。


まだ、次のアルバムを期待したくなるアルバムなのでありました。もう次は無いんですけど...(とどこかと同じ終了フレーズ)

Joe Zawinul "75: Last Birthday Live!"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2763561)

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