Vardan Ovsepian "ARAGAST"

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FSNTから2007年にリリースされたアルバムです。
中古漁りしていた買ってきた盤なのですが、特にこれと言った引きがあったわけでもないので、これもジャケ買いに当たると思います。

メンツは以下の通り、ピアノトリオ+ギターとなります。
Vardan Ovsepian(P)、Tim Miller(G)、Joshua Davis(B)、Mark Ferber(Ds)

知ってる名前は、ドラムのMark Ferberくらいですかねぇ..


最近発売されたAaron Parksもピアノトリオ+ギターだったし、なんかこの編成が最近の流行になってきているって感じがします。

演奏曲は以下の通りで、全部Vardan Ovsepianのオリジナルのようです。
1 In Motion
2 Synchrony
3 A Day In The City
4 Lusine
5 Against The Current
6 Hymn
7 From Another Past
8 Clouds
9 Still In Motion

演奏ですが、美しい響きを強調した無リズムな演奏が主体で、一部のECM作品のようなイメージを感じさせますかねぇ。
ギターが主旋律を奏で、他の3人は伴奏的な役割というイメージが強いです。

この盤は貧相な音量で聴いていると魅力が見つけにくいかなぁって感じです。
それぞれの楽器の響き(残響)までを含めて、おそらくこの盤で意図したであろう楽音の真骨頂と推測されるため、しっかりした音の出る装置でしっかりした音量で聴くことで、それが享受できると思われます。

美しさ強調系ではありますが、過度に内省的になりすぎることもなく、曲によってはそれなりの盛り上がりを見せてもくれます。
浮遊感のある音ではなく、幻想的な感じでもなく、温度感は低めですが北欧的というのとはちょっと違うかなぁ..
熱さを感じるような瞬間はほとんど存在せず、だからといってつまらない演奏でもない。
でもって"クラシック的な"という言葉は、必ず入ってくると思います。

正直、どこかで聴いたことあるような雰囲気が色濃く漂うのでありますが、それが具体的に何かと言われると「ん~。。」となってしまうのは、私の記憶力のせいかもしれません。


録音は、相当良いと思います。軸になる音はかなり太く実体感のある音で撮れていながら、残響音の類が効果的に感じられるまでにしっかり入っているので音での満足度は高いです。

買って損したとは思わないけど。。。って感じではあるのですが、それにしても不思議な魅力を持ったアルバムだと思います。

Vardan Ovsepian "ARAGAST"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/2702875)

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