Rick Margitza "This is New"
Rick Margitza自身は、以前から名前は知っていたのですが特に注目していた感じではなかったのです。
が、moutin reunion quartetに参加した作品(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a45001404.html)(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a50705298.html)を聴いていて、ちょっとまじめに聴いてみようと思って、中古で見つけて気になったら買うという程度のスタンスで、過去に2枚(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a46600303.html)(https://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a51353329.html)を入手しています。ちなみに、この作品は1995年です。
廃盤扱いでちょいと高かったのですが、メンツがメンツなので迷わず(嘘、ちょっと迷った)レジに持ち込みました。
そのメンツは、以下の通り、ちょっとソソられる陣容でしょ?
Rick Margitza(Ts)、Joey Calderazzo(P)、Robert Hurst(B)、Jeff "Tain" Watts(Ds)
1曲(track.5)にだけTim Hagans(Tp)が参加
演奏曲は以下の通り、6曲がいわゆるスタンダード、1曲がornette coleman、2曲がオリジナルという構成です。
こういうことろも、安心して買える聴けるアルバムだと言えるんでしょう。
1 This Is New
2 On Green Dolphin Street
3 Body & Soul
4 Just in Time
5 Beware of the Dog
6 Invitation
7 Everything Happens to Me
8 When Will the Blues Leave?
9 Gypsies
演奏は、おおざっぱには20年前くらいの王道4ビートジャズと言ったら悪く言いすぎでしょうか。
タイトなリズムにbreckerばりのSAXがのっかった様は、王道という言い方で良いと思います。
さすがにメンツがメンツなだけに、演奏には破綻のかけらも感じられず、構成力のある安心して聴ける演奏になっています。
手練れでササッと作っちゃいましたな雰囲気も感じられず、そこそこに熱さもあり、そこそこに緊張感もありで、なかなか聴き応えのある演奏なのですが、もう1つ煮え切らない気がするのは、時代のなせる技なのか..
Rick Margitzaは、相応の実力を持った良い演奏をする人だと思うのですが、際立つ個性の持ち主ではないところが、いぶし銀的な立ち位置に留まらせているんでしょうね。以前も書いていますが、現代のhank mobleyのような立ち位置って感じかなぁと..
という視点で考えると、相応の実力者が揃ってスタンダードを多く取り上げて王道4ビートを繰り広げるアルバムをBLUNOTEがリリースしたというのはまさに(近年のhigh fiveとかをリリースするのと同様の)王道な選択だったのだなぁと思い至り、中古価格が高いのもなんだか納得してしまう次第であります。
以前のリーダー作を眺めても、レーベルはあまり大きいところではありませんが、メンツは相応の実力者をきっちり揃えているあたり演奏者仲間の間では実力をしっかり認められているんじゃないかと推測できます。
という意味では、リーダーでなくとももう少し録音の機会があっても良いようにも思うのですが、最近ではあまり受けないのかなぁと、変な想像を巡らせてしまいました。
Rick Margitza "This is New"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/729888)
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