Guillaume De Chassy "Faraway So Close"
しっかり見ていたにも関わらず、すっかり記憶から抜け落ちておりましたが、この盤は2008年のジャズ批評ディスク大賞の金賞を受賞した盤でした。
そのときは、こんな誰も知らない盤をトップに祭り上げるなんて、以前から言われている「知らない盤を知ってると偉い」と言う日本ジャズファン界の悪しき慣習そのものではないか!!と思ったもんであります。
おそらく金賞受賞前に入手していたら、上記のような発想にはなっていないでしょうけどね(自爆)
さて、メンツは以下の通り。ベーシスト買いですが、他の2人は知りません。(キッパリ)
Guillaume de Chassy(P)、Stephane Kerecki(B)、Fabrice Moreau(Ds)
演奏曲は以下の通り。6曲が(共作含む)オリジナル。残りが他の人の曲になっているようです。
2曲目が、ピンクフロイドだそうです。この辺聞いてないので..
1 Wish you were here
2 Coin de rue
3 Choral
4 What do you mean? #1
5 Apres un reve
6 What do you mean? #2
7 Ida lupino
8 What do you mean ? #3
9 Parenthese
10 Nocturne
中身ですが、さすがにジャズオーディオディスク大賞になっただけあって音は最高に良いです。
おそらく、中低音あたりの実在感が抜群に良いんだと思いますが、それぞれの楽器の実在感が、気持ちよく出ています。
ピアノの響きが綺麗に再現されていて、雰囲気最高。
バスドラの音に空気が動く様が目に見えるような実体感、ハイハットも空気感が見事に出ます。
ベースの音も密度感があって◎。
音だけ聴いていてもかなり満足できる内容となっています。
音楽面では、多少keith jarrettの影響を感じさせるが、全体的には欧州系温度感低めの演奏が多く収まっています。
また、テーマメロディが耳馴染みの良い曲が多く収まっているという印象も受けました。
全体としては温度感低めに感じられるのですが、音の良さで高く感じられる部分があることも特筆しておきたいです。
音の良さもあいまってとは思うが、drummerの繰り出すシンバル音が良い感じに効いていて、これまた好感触。
ベーシストも、音の良さから動きがわかりやすく、ベース音だけ聴いても充分楽しめました。
ということで、音の良さに引っ張られている部分もたぶんにあると思いますが、内容面でもなかなか良い演奏をしていると思いますし、全体を見回した上で金賞が妥当かは・・ですが、なかなか良いアルバムではありました。
Guillaume De Chassy "Faraway So Close"(http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=2680597)
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