Keith Jarrett "Paris / London Testament"

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Keith Jarrettのソロ作品は3枚組の大作です。
たしかKeith Jarrettってソロは封印するような発言をずいぶん前にしていたような記憶がうっすらあるのですが..
まぁ、封印解除するのも自由なので気にしないことにしましょう(笑)
ソロとしては、2006年の"Carnegie Hall Concert"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a40659565.html)以来ということになるようです。

2008年11月のパリ公演(8曲)と、12月のロンドン公演(12曲)を合わせてリリースしたものとなります。
公演時間もロンドンのほうが長かったんですかね?それともパリでは、できの悪い数曲割愛とかしてるんですかね??

前作では後半でPart X(即興)ではなくちゃんとタイトルの入った曲を演奏してましたが、この盤は即興だけということになります。
ということで、見ても全然楽しくない演奏曲は以下の通り。

Disc-1(Paris)
1 Part I
2 Part II
3 Part III
4 Part IV
5 Part V
6 Part VI
7 Part VII
8 Part VIII

Disc-2(London-1)
1 Part I
2 Part II
3 Part III
4 Part IV
5 Part V
6 Part VI

Disc-3(London-2)
1 Part VII
2 Part VIII
3 Part IX
4 Part X
5 Part XI
6 Part XII

内容については特に記することもなく、見事な(でありかつ、いつも通りの)keith jarrettの音世界が表出していることに間違いはないのであります。
しいていえば、ParisよりもLondonのほうが、個人的には好きだし完成度が高いかなぁと感じています。
Parisのほうが、芸術性が高いというか、難解度が高いというか、内に入っていく演奏というか、とっつきは悪い感じです。
Londonは、宗教的な意味でspiritualな度合いが高く感じられる部分もあるが、全体に聴衆を惹きつける力感に秀でている感じがして、聴き応え充分な印象です。

CDにして万人に訴えかけるという意義に於いては、Londonだけの2枚組でも良いように感じるのですが、そこはKeith Jarrettに何を求めるか?が多くの聴衆において多種多様であることを見越しての、あえて3枚組みでのリリースだったんじゃないかと邪推しております。
これで、Parisのほうが良いという一般大衆の声(ん~、もしかしたら1/4程度でも かもしれない)が聞こえてきたら、ECMにおけるKeith Jarrettの第*(2じゃないことは判るが3で良いか自信がない)章が始まる予兆になるかも知れない。とか、高尚なことを考えてしまうのは、考えすぎでしょうか?


Keith Jarrett "Paris / London Testament"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3665422)

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