Marcus Strickland "At Last"

イメージ 1

2001年のMarcus Stricklandの初リーダー作です。Marcus Stricklandが気になった時点で、この盤と2作目"Brotherhood"と存在は確認していたのですが、HMV、amazonで廃盤になったり復活したり、価格もあまりお得感なかったりと、新品で買うタイミングが全然つかめずにたのですが、先日中古点で2つ並んで置いてあったのを発見し、ここが縁だと2枚ともさらってきた次第であります。

メンツは、以下の通り。今でもおなじみのE.J. Stricklandがドラム。最近話題のRobert Glasperがピアニストとして鎮座しています。
Marcus Strickland(Ts,Ss)、Robert Glasper(P)、E.J. Strickland(Ds)、Brandon Owens(B)


演奏曲は以下の通り、1曲目 Wayne Shorter、7曲目 Joe Henderson 他はメンバーのオリジナルです。
1 Iris
2 Three For Her
3 At Last
4 The Ninth Life
5 When In Doubt...
6 Joy Song
7 Serenity
8 February 21
9 Gar-Zone

演奏は、非4ビート系中心(というが唯一?の4ビート曲の7曲目がかなり良い)ではありますが、近年のジャズの語法をしっかりと踏襲しているので、楽曲面での実験的要素は希薄になっており、聴いていて違和感を感じることはありません。
逆に、個人的には1ホーンアルバムはこうでなくちゃ。のど真ん中に近いところを突いてくれていまして、気持ちよいことこの上なし。
このメンツで一番目を惹いたのがE.J. Stricklandですかねぇ。かなり気合いの入ったドラムを聴かせてくれていまして、多彩なフレーズに圧倒です。
次がRobert Glasper。彼も、最近人気が上がっているのが良く判ります。ソロ聴いてると全然飽きません。彼の参加作品をもうちょっと聴き漁りたいと思わせる力を感じます。
で、Marcus Strickland。と言う順番になるのは、概ね期待通りの演奏だからで、悪いわけではなくでかすぎる期待を裏切らない演奏だったからです。
全員が、曲をぐぃぐぃとグルーブしていく感じがたまらなく気持ち良いです。
程良い緊張感と、程良い熱さと、程良いクールネスと、程良い勢い感で、素晴らしい演奏に完全に引き込まれました。

Marcus Stricklandが初リーダーということは、おそらく他のメンツもリーダー作発表前の若さ爆発なアルバムと言いたいとことですが、それ以上に実力を備えた面々の素晴らしく、凄い演奏を楽しめました。と言いたいです。


ちなみに、中古価格表示の紙には、「Robert Glasper参加」と書いてあったことを特記しておきます。


Marcus Strickland "At Last" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/330688)

この記事へのコメント