Steve Kuhn "Mostly Coltrane"


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Steve Kuhnのコルトレーン集です。
この盤も、昨年のベストに多く挙がっていた盤で、この時期にきて思わず追加発注(HMVのセールに踊らされたとも言う)したシロモノとなります。

メンツは、表側はSteve Kuhnトリオ with Joe Lovanoと言う書き方。裏は普通に4人が並んで書かれています。(Joe Lovanoが2番目)
Steve Kuhn(P)、Joe Lovano(Ts)、David Finck(B)、Joey Baron(Ds) 

全部で13曲のうち、9曲がcoltraneの作曲。coltraneの愛奏曲(?)が2つ。kuhnの曲が2つとなっています。
1 Welcome    
2 Song of Praise    
3 Crescent    
4 I Want To Talk About You    
5 The Night Has A Thousand Eyes    
6 Living Space    
7 Central Park West    
8 Like Sonny    
9 With Gratitude    
10 Configuration    
11 Jimmy's Mode   
12 Spiritual    
13 Trance 

端的に言って、John Coltrane、Steve Kuhn、ECMレーベルの3つで想像されるような音楽そのものと言うことで良いと思います。
ごくごく美しいバラードとフリーフレーバーの効いた演奏が、ECM的温度感の低いなかで繰り広げられると言ったら、単純化しすぎかも知れませんが..

個人的に、あまりJohn ColtraneとECMレーベルというのが一直線で繋がらず、John Coltraneな側面で聴いていてあまりピンとこないままズルズルと何度か聴き続けていて、あまり評価が高くないところで終止符か?てな感じだったのですが、そんなはずはない!!とちょっと指向を変えて、できるだけJohn Coltraneにこだわらないように聴いていたら、バラード演奏の美しさがこの盤の真骨頂であると急に感じ至ったのでありました。
※たしかに、この盤を買おうと思ったきっかけの聴かせてもらった曲はバラードだったんですよね..
当初、ちょいとアップテンポなLike Sonnyなんか気持ちよく聴いていたのですが、バラードの美しさに開眼すると、一気に色褪せてしまって、こうなると1曲目とか俄然輝き出すのでありました。

4者がごくごく丁寧に醸し出す音に耳を澄ますとなんとも言えず、恍惚感というか、ちょっと脳内世界に変化が生じるというか、現実からハズれた世界に浸るような気分に陶然としてしまうのでありました。

ときたま、こう聴きどころをとらえるのに難儀するアルバムが存在するところが、まだまだ修行が足りないなぁと..。

Steve Kuhn "Mostly Coltrane"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3609629)

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