Linda Oh "ENTRY"

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この盤は宣伝に乗せられて買いました。
以前、とっても話題になりましたavishai cohenの"The Trumpet Player"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a34243841.html)というアルバムがあるのですが、この盤がそれを彷彿とさせるなんて書いてあったものだから、"あの興奮よ、もう一度"てな勢いで買い込んだ次第であります。

が、リーダーはアジア系女性ベーシストで、彼女の力量もちょっと興味津々といったところであります。
で、メンツは下記の通り、("The Trumpet Player"と同じ)Tp,B,Dsのトリオとなっております。
肝心のTpはAmbrose Akinmusireと言う人でDanny Grissett盤"Form"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a58247596.html)で聴いている人です。

Linda Oh(B)、Ambrose Akinmusire(Tp)、Obed Calvaire(Ds)


1 Morning Sunset
2 Patterns
3 Numero Uno
4 Fourth Limb
5 Gunners
6 A Year From Now
7 Before the Music
8 201
9 Soul to Squeeze

演奏ですが、比較的無機な感じを受ける楽曲が多く、完全に演奏で勝負をかけるようなアルバムになっています。
"挑戦的なドラム"が挑戦的に迫ってくる中を、"意欲的なベース"がゴリゴリに攻めて緊張感をググッを持ち上げてます。
その上で、双方からの影響を受けて過激なアプローチを繰り広げるAmbrose Akinmusireのトランペットが凄いソロを繰り広げるという構図が基本構成となります。

"意欲的なベース"ですが、リーダーと言うことでソロをとる場面が多いのですが、これが女性のベースか?というくらいにかなりゴリゴリの強烈なベースで、昨今の女性ベーシストはGiulia Valleもそうですが、なかなか力強いベースを弾くことに驚嘆してしまいます。
他にも、新進の女性ベーシスト見つけたら、思わずチェックしてしまいそうです。

そもそもの本題のAmbrose Akinmusireのトランペットも、こうなるとバックからの強烈な攻めの影響が強かったのではないかと思わせるくらいにバックが強力なのではありますが、。
とはいえ、それに応えられ聴衆を満足させられるだけの実力は兼ね備えているのは間違いのないところでしょう。


ということで、無機な感じの曲を演奏で有機的に見事に昇華できている、かなり聴き応えのある凄いアルバムに仕上がっていると思います。
この盤は自主制作らしいので流通量も限られるのでしょうが、買って損しないと思います。 ヘヴィローテーションしてます。


Linda Oh "ENTRY" (http://diskunion.net/jazz/ct/detail/LO347866)

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