Giulia Valle "Enchanted House"

先日、ＦＳＮＴの日本語版カタログを入手したのですが、それを眺めていたときに、３羽の鳥さんジャケの作品"1, 2, 3, Etc."(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59539604.html)が人気だよ　なんて文章を見つけ、その後にこの盤が同じメンツの作品だという情報を見て、記憶の片隅にあったのですが..。
先日、中古漁りをしていたら、見事にこの盤を見つけてしまい、価格が安かったのもあって、いっちょ買ってみるかと軽い気持ち(財布も軽かったが)で買い込んできた盤となります。

ということで、メンツは"1, 2, 3, Etc."と同じ３人となります。Jason Lindnerは以前から気になる存在でavishai cohen盤のいくつかで聴いてましたが..。
Giulia Valleのリーダー作としては、"danza imprevista"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a48191275.html)以来の２枚目の購入となります。
Jason Lindner(P)、Giulia Valle(B)、Marc Ayza(Ds)

演奏曲は下記９曲。全部３人の誰かのオリジナルで良いようです。
1 Love Song
2 Ballada
3 "Graphic Content,For Jean-Luc Godard"
4 Deja-vu
5 Maria
6 Fugue
7 Duo Trash
8 Carrer Sant Marti
9 Ava Miri

演奏ですが、前半はかなり実験的な雰囲気を醸してまして、現代音楽ぽい響きを感じる曲、坂本龍一？とか思っちゃうような曲。良くも悪くも電子ピアノの音が無機的雰囲気を作っている。
後半になると、生ピアノ比率が若干増えて、そうなるとかなりいわゆるジャズな雰囲気が高くなってきて、個人的気分としては良くなってくるとことはあります。

とはいえ、実はこの文章をつくるために、相当回数この盤を聴いているのですが、聴き慣れるにしたがって聴きどころがわかってきたのか、だんだん演奏の面白さに引きづり込まれてる実感があります。
逆説的には、取っ付きは悪かったということではあるのですが..。なかなか味のある演奏と言えるんじゃないか..。
正直、この聴きどころの大半は、演奏の力に依る部分になるとおもいますが、なによりGiulia Valleのゴリゴリベースが気持ちよいです。


Giulia Valle "Enchanted House" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/2803320)