Dollar Brand "African Piano"

特にワールドカップにかこつけたつもりはないのですが、Dollar Brandは南アフリカ出身のピアニストなのでありました。
1969年10月のコペンハーゲンでのライブ録音によるピアノソロ作品で演奏曲は以下の通り。全部オリジナルのようです。
1 Bra Joe from Kilimanjaro
2 Selby That the Eternal Spirit Is the Only Reality
3 The Moon
4 Xaba
5 Sunset in Blue
6 Kippi
7 Jabulani (Easter Joy)
8 Tintiyana
印象的なのが左手での強烈に刻まれる黒人的な粘るようなリズムで、これが多少の変化は見せるものの延々と奏でられ続けます。
どこかに書いてありましたが、アフリカの民族音楽における太鼓(打楽器)の音を模した演奏を左手で表現していると解釈するととっても納得のいきました。
このリズムにのって(CDのディスプレイ見ないで)聴いていてもどこで曲が変わったのか良く判らないくらいに、延々と繰り返し繰り返しリズムが打ち鳴らされています。
特に、ポリリズミックとか複雑な印象ではない(と言うか最近麻痺してる?)のですが、うねるような怒濤の音の洪水的で、麻薬的陶酔感を感じてしまうほどです。
右手の旋律が、時にフリーキーに暴れたりもしますが、基本はリズムを感じさせるしっかりしたもので、この旋律があっての
怒濤のリズムなのかも知れません。(ないと、もっと混沌とした音に聞こえてるような気がします。)
全体に、かなりしっかり黒さを感じさせる音でありながらブルース的な重さ暗さはあまり感じさせず、だからといって洗練なんて言葉とは無縁なエネルギッシュな演奏が繰り広げられています。
アフリカの民族音楽を意識して聴いていると音のイメージがわいてくるようなところがあります。
ピアノ1台なので、なにがどう作用しているのかとか分析できちゃいそうですが、あまりそういうことを考えずに陶酔するくらいにリズムに身を委ねるのが、きっと吉なのでありましょう。
ECM系列のレーベルからリリースされている音源ですが、ECMのイメージは微塵も感じられません。
Dollar Brand "African Piano" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/573789)
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