Baptiste Trotignon "Suite"

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Baptiste Trotignonの新譜は、2管を従えたクインテット編成となります。
ここのところBaptiste Trotignonは満足度高く聴いているので、本作も非常に期待感が高いものがあります。

メンツは以下の通り。1-9曲目がロンドンでののライブ。最後の曲がパリでのライブで、2009年7月の同じツアーでのライブ収録のようです。がリズム隊は変わってるんですよね。スケジュールが合わなかったんですかね。
今回の白眉は、指の大けがをしたMark Turnerの復帰初作であるということが大きな1つになるでしょう。

1-9
Baptiste Trotignon(P)、Mark Turner(Ts)、Jeremy Pelt(Tp)、Matt Penman(B)、Eric Harland(Ds)
10
Baptiste Trotignon(P)、Mark Turner(Ts)、Jeremy Pelt(Tp)、Thomas Bramerie(B)、Franck Agulhon(Ds)

演奏曲は下記10曲で約70分の収録時間です。、最後の曲が9分程度で、収録場所が違いメンツがちょっと違い、ボーナストラック然としながら、でも入れる必然があったとすると、それも興味の対象になります。
1-8が組曲になっています。

1 Suite - Prologue
2 Suite - Part I
3 Suite - Part II
4 Suite - Part III
5 Suite - Interlude
6 Suite - Part IV
7 Suite - Interlude II
8 Suite - Part V
9 Flow
10 I Fall In Love To Easily

組曲部分が、基本疾走感を持った組曲でありながら組曲としての緻密さをしっかり持っていて、それがライブの熱さとあいまって、絶妙な温度感を醸してまして、それが期待通りという感じで満足度高いです。
リズムがMatt Penman、Eric Harlandという強力な面々を従えているのがかなり効いていて、前に後ろに全体をぐいぐい引っ張っていく力に不足はありません。
Baptiste Trotignon、しっかり釣られて弾きっぱなしといえるくらいにがんがん弾き倒していて応酬をかけると管の2人も、負けじとガッツリとした演奏で応えます。
ただ、そこは組曲と言うことで、全体のバランスを崩すような自己主張だらけにならない絶妙な抑制感が好感触です。
この組曲だけで50分くらいの演奏時間になるのですが、全然集中力が欠けているような瞬間を感じさせず、一気に走り抜けるが如くの演奏は、鳥肌もんと言っても過言ではありません。
組(曲)の冒頭にたいがいピアノソロが挟まれるのですが、これがクールダウンできる場所になって聴いている側には良いインターバルを持たせてくれます。ということは、演奏しているほう(ピアニスト)は、ずっと演奏していることになるのですが.. 凄いことです。

が、個人的には組曲のダイジェストっぽい感じで、9曲目の凝縮感がが好きですかねぇ。
最初、Mark Turnerのソロで静かにスタートして、だんだん熱く熱く盛り上がっていく演奏は、聴いていて燃えます(笑)


ということで、Mark Turnerですが完全復調という感じで、以前以上に熱いソロを繰り広げています。よかったよかった(^^)


この盤をMP3で聴いていると曲間のブランクがとっても違和を感じさせて萎えます。この盤は、CDで一気に聴き倒すに限ります。
10曲目の存在意義ですが。。。有名曲でクールダウンみたいな感じなんですかね(意味不明)

Baptiste Trotignon "Suite"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3804337)

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