吉田隆一 +石田幹雄 "霞"

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この盤は、石田幹雄買いです。
最近、ライブにはあまり行けてないのですが、前作も前々作も聴いているので、その流れですぐに買いは決めました。


吉田隆一さんは、昨年の国立パワージャズで渋さの一員として参戦。これだけだと記憶に残らないですが、さらに板橋トリオに林、片山の両名と乱入して場を盛り上げたところで印象に残った人なのでありました。

ということで、メンツは、下記2名となります。
吉田隆一(Bs)、石田幹雄(P)


演奏曲は以下の通り、吉田、石田で4曲ずつのオリジナル持ち寄りになっています。こういうところからもこのユニットでの2人の立場は対等であることが伺えます。
1 GOIM
2 ハリウス2
3 高い場所は遠い色が支える
4 カスミノトバリ
5 写し
6 sincerely
7 黒曜石の門
8 One of Latin

おおむねすべての曲は美しいといえるような旋律で出来ていまして、彼らの美意識と、内面のかなりナイーブで優しい心の内を吐露していることを感じさせてくれます。
ソロも実に美しい旋律でこれだけだったら癒しと で"とろけて"終わってしまうところです。
が、そこはこのご両人。裏に激しい感情が隠れていることも包み隠さず表出してきますので、ググッと聴き応えが増してきます。
特に石田さんは、唸るどころか(北海道の熊のように)叫ぶところまで気持ちが高揚してまして、その高揚感がしっかりと伝わってきて、こっちまでググッときてしまいます。

さらに、この両名の連携がなかなか見事で、こういう演奏なので事前打ち合わせでは対処できないと思うのですが1人が激情のソロに突入すると1人は美旋律で応戦する。ここぞと言うときは、揃って激情ソロに突入するとか、その"あうん"の呼吸というか連携が見事で、そこもはまってしまうところであります。

吉田さんがバリトンサックスの低音のバリバリ言う(一番おいしい)ところを多用してないのはけしからんと某マスターがおっしゃってましたが、個人的にはバリバリ音がなかなか効果的に使われてたと思うし、バリトンならではの音でしっかり攻めていたんじゃないかと感じでいたのですが..


吉田隆一 +石田幹雄 "霞"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3815122)

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