Marc Cary "Focus Trio Live 2009"

イメージ 1

Marc Caryのトリオでのライブ盤です。
この盤は、前回の新譜試聴会で気になって購入した盤です。

メンツは以下の通り。実はリーダー含め誰も知ってる(覚えてる)名前はありません。
Marc Cary(P)、Sameer Gupta(Ds)、David Ewell(B)

演奏曲ですが、6曲(3,4,5,6,10,11)がオリジナル、その他が5曲の全11曲となります。
1 Round Midnight
2 Attachment
3 Twilight
4 Runnin’ Outta Time
5 MLK
6 Bismillah
7 Minor March
8 My Love Is You
9 Just In Time
10 Open
11 CD Changer

1曲目の有名曲Round Midnightでの低音を効かせたアレンジが妙に印象的です。
楽曲自体はあまり崩していないのですが、通奏低音的に低い音(ベースとドラムと)が鳴り続けているのが良いですねぇ。
結構オドロオドロしい演奏なのですが、これがなかなかに格好良い。
その後もノリ良くもオドロオドロしいような演奏が多い感じが多いのですが、なんだか格好良いんですよね..
4曲目の最後で(セリフ)が入るのですが、Negro Revolutionなんて聞こえるので、黒人的な部分がオドロオドロしく響いているのか?と想像しています。
5曲目も(セリフ)入りで、この辺はかなりメッセージ性の強い演奏であったと窺い知れます。
このオドロオドロしさってきっとアフリカンなリズムなんだと思いますが複雑なリズムではなく、特に頭が混乱することなく、テンション高い状態を維持させてくれているんだと認識しています。

でもって、これが後半になるに従ってテンション上がっていくようなイメージで、丁々発止かつ怒濤の演奏が一気に進むのが痛快です。
特に最後の3曲の進行が個人的には気に入っています。
3者が弾き倒し、叩き倒しの強烈強力な演奏を延々繰り広げているような感じで、これでライブがきちんと終了できるのか?と変な心配をしたくなるくらいにテンションがうなぎ登りにグングン上がっていくのが恐ろしいほどです。
全然フリーな演奏ではないのですが、意識的にはフリー的な狂気の世界に没入(気分が高揚しまくる)しているような気分になってくる演奏です。 これ聴いて燃えないのはヤバいんじゃないか?

しかし、この盤は後半の展開に限るというイメージであります。試聴できそうなら後半を中心に聴いて買いを決めてください。
昨今の欧州系ピアノトリオのような洗練感ではなく、往年の怒濤のヘヴィな雰囲気をたっぷりと含んだ好盤であると思います。
ベストは、最後の3曲の最初である9曲目かなぁと..

Marc Cary "Focus Trio Live 2009"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3785795)

この記事へのコメント