Aaron Goldberg "HOME"

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Aaron Goldberg自体は自blogを漁れば数枚は参加作が出てきますが、これまではあまりこの人に惹かれたとかそういうことはなかったので、この盤がリリースされたときも普通にスルーしていたのですが..。
先日紹介のWalter Smith III "Live in Paris"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59813613.html)でのピアノを聴いたら妙に惹かれるものがあり、これまた先日紹介済みのOAM TRIO & MARK TURNER "LIVE IN SEVILLA"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59829623.html)と、この盤を買い込んできた次第であります。
なので、かなり遅れての購入となります。

メンツは以下の通り。基本的にはピアノトリオ作品ですが、3曲にMark Turnerが客演しています。
Aaron Goldberg(P)、Reuben Rogers(B)、Eric Harland(Ds)
Mark Turner(ts) 1,5,9

演奏曲は下記10曲。オリジナルが4曲入っています。
1 Cansion Por La Unidad Latino Americana
2 Shed
3 Homeland
4 I Mean You
5 The Rules
6 Luiza
7 Isn't She Lovely
8 The Sound Of Snow
9 Aze's Bluzes
10 A Time For Love

聴いていて、最初に感じるのが左手が良く動くなぁということで、左手が饒舌だとクラシック的な雰囲気が出てくると思っているのですが、美しいメロディの曲とあいまって、熱い演奏と言うよりも流麗な演奏の作品という位置づけを感じさせる全体の雰囲気になっています。

とはいえ、2曲目のソロ部分とか 3曲目の後半とか 曲が盛り上がってくるとガツンとくるところはしっかりガツンと聴かせてくれて、聴き応えのあるところをみせてくれます。

(私の中での)過去2枚もそうですが、ここでもAaron Goldbergは、じつに表現力豊かで個人的にはかなり心地よく響いてくれるピアノでして、聞き惚れてしまいます。
Eric Harlandは終始、いつもの調子で野太いけれどキレのあるドラムで音楽を鼓舞し続け。でも全体の雰囲気を壊すようなことはない、ほど良いところで抑制が効いています。
Reuben Rogersは、基本的に堅実なバッキングというイメージなのですが、ここぞと言うところで高音基調の節回しになって全体を活気づけてくれます。

Mark Turnerの参加も、(本当はトリオ作ならトリオだけで終始して欲しいとは思うが)カンフル剤的な配分で良いんじゃないでしょうか? 近年の彼の真骨頂的に流麗なソロは、聴き応えが充分に感じられます。

Aaron Goldberg参加作を3枚立て続けに聴いたことになりますが、ピアノトリオが決して凡庸と言うことはないのですが、それでも管の後ろで弾いているほうが合っているようなイメージを持ちました。
その辺を彼も判っていて、基本的にトリオ作でありながらMark Turnerの起用を促したのではないかと勘ぐったのですが、はてさて..。


Aaron Goldberg "HOME" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/3790043)

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