Walter Smith III "Casually Introducing"

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最近"Live In Paris"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59813613.html)が格好良くて、一気に注目株上昇したWalter Smith IIIの(たぶん)初リーダー作です。
このあと、criss crossでの初リーダー作のリリースが控えているので、巷での注目度も急上昇中ということになると思います。
ちなみにこの盤は2005年録音のFSNT盤です。
で、ジャケがSam Riversの"Fuschia Swing Song"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/1931500)に似せているのが特筆事項でしょう。


メンツは上記の通り、約5年前の録音なのですがその頃でも充分な実力と人気を持った面々だったのではないかと思います。
カルテットが基本構成で、そこにゲスト(Featuringになってるが)を入れるような構成を取っていますが、レギュラーの面々もゲストの面々ともに、今の目でみると凄いメンツだと目を丸くしたいところであります。

細かく確認していくと以下のような感じになっているようです。
SAXとPIANOは固定して2つのリズム隊での演奏にいろいろな人が参加しているような感じになっていました。
全曲参加
 Walter Smith lll(Ts,Ss)、Aaron Parks(P)
ベースとドラム
 Reuben Rogers(B)、Eric Harland(Ds) - 1,2,4,6,7,9参加
 Vicente Archer(B)、Kendrick Scott(Ds) - 3,5,8参加

 Ambrose Akinmusire(Tp) - 1,4,7参加
ギター
 Lionel Loueke(G) - 2,4参加
 Lage Lund(G) - 3参加
鍵盤
 Robert Glasper(fender rhodes) - 2参加

 Gretcher Parlato(Vo)、Matt Kilmer(Per) - 2参加

演奏曲は、1曲目にジャケをパクったsam riversの曲を入れ、あとは本人作5曲。Lionel Louekeが1曲。
残りは、Mingus、Colemanで全部で9曲となっています。
1 Cyclic Episode
2 Kate Song
3 Tail Of Benin
4 Benny's
5 Duke Ellington’s Sound Of Love
6 Wooden Box (Spatula In Three)
7 Peace
8 P.O.S.
9 Blues

全体的に現代NYジャズの集大成といった感じで、Walter Smithが記念だからと界隈で実力ある人たちに声をかけて若手オールスターセッションな雰囲気にしちゃった感じを受けています。
なので、全体にそつなく端正に仕上がっている演奏という印象です。
当然、各論的な聴き方をすれば、それぞれキラリと光るソロとかこの瞬間がエキサイトで燃(萌)えるとかいろいろ書き出すことはできると思いますが、とりたてて"ここ!!"という感じでもないのが...。

ということで、彼の実力を垣間見るというよりは、彼の人脈の厚さを垣間見るようなアルバムと言えるんじゃないでしょうか?
introducing とタイトルをつけたいようなアルバムと言う位置づけになると思います。

個人的には、人数が多く、実力者がとっかえひっかえキラリと魅せてくれる2曲目がベストでしょうか..

Walter Smith III "Casually Introducing"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/1380534)

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