Avishai Cohen "Triveni"

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Avishai Cohenの新譜情報が出てたのですぐにwish listに入れたのですが、そのときはベーシストかトランペッターか全然わからない状態でありました。
まぁ、そんな状況でもとりあえず抑えておきたい名前であるということであります。
で、たしか発注もしちゃってからトランペッターだと判明したのですが、前作、前々作は前評判悪すぎで買わなかったというのを完全に無視して、これはそのまま購入に及んだ次第であります。
なにか、感じるものがあったんでしょうかね..。

メンツは、名作"The Trumpet Player"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a34243841.html)と同構成の3人(メンツは違う)で、その陣容が下記の通りとなっています。名手を揃えましたねぇ..
Avishai Cohen(Tp)、Nasheet Waits(Ds)、Omer Avital(B)

演奏曲は以下の通り。オリジナルが4曲。残りは、過去の偉人の曲を揃えてきます。見た目のバランス的には良いんじゃないでしょうか??
1 One Man's Idea
2 Ferrara Napoly
3 Art Deco
4 Mood Indigo
5 Wise One
6 Amenu
7 You'd Be So Nice To Come Home To
8 October 25th

聴き始め、モーダルな雰囲気をたっぷり感じさせ名作"The Trumpet Player"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a34243841.html)を彷彿とさせるものがありその後の展開に期待するのだが、テンポを上げて熱くなるような演奏が希薄で、ちょっと肩透かしを喰らうのは、先入観のなせる技。
実際は、Avishai Cohenの創造性豊かで闊達なTrumpetは充分楽しめる状態にはなっておりまして、半分が古い曲(とはいえ、Don Cherry + John coltrane含むだが)なので、とてつもなく難解な曲があるわけでもなくAvishai CohenのTrumpetソロを充分に堪能できる仕上がりになっています。

ベース、ドラムもしっかりした実力者を従えているところは、双方が双方を叱咤激励、鼓舞する間柄を堅持していていることでしょう。この盤は主役を聴くものだと思うので聴きながらそんなこと考えてませんが..。

彼の場合、楽曲面、アレンジ面、楽器構成面とかで変に技巧を凝らさず、純粋に演奏だけで勝負しているような状況がベターだと思うのですが、この盤は見事にその期待に応えた仕上がりになっていると思います。
それだけに、"その後の展開に期待"して聴いていると"肩透かしを喰ら"った感があるのが残念で残念で、と思いつつ聴き進めるとYou'd Be So Nice To Come Home Toの聴き慣れたテーマで和んだあとに、かなり骨のある演奏が耳に飛び込んできて、ここでだいぶ"肩透かし"感は薄らぐのでありました。
ここでのバックの2人がそれまでになく力強いバッキングが、相当の貢献をしていることが効いているってのもありそうですが..。

この最後の曲がベストトラックになりますね。で、このタイトルが"October 25th"。 秋ねぇ というか、オレ(とあの人)の誕生日(^-^)


Avishai Cohen "Triveni"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3907175)

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