Yaron Herman "Follow The White Rabbit"
Yaron Hermanは、個人的にはリーダー作として4枚目の購入となります。
過去盤は以下の通りとなります。
"a time for everything"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a51245527.html)
"Variations Piano Solo"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a56902172.html)
"MUSE"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57992860.html)
2枚は、トリオでの演奏ですが、双方とも同じメンツ(Matt Brewer(B)、Gerald Cleaver(Ds))での演奏でしたが本作では、別の2人を従えての演奏となっています。
そのメンツは以下の通りとなります。
Yaron Herman(P)、Chris Tordini(B)、Tommy Crane(Ds)
演奏曲は以下の通り、おそらくロックを聴いている人には、知っているタイトルが散見できるような構成なんだと思います。
ちょっと前に来日して強烈なプロモーションをして帰っていったEric Lewisの例を出すまでもなく、ロックの有名曲をジャズにして演奏するという所業は、こんな盤(http://www.amazon.com/dp/B000009DGO)の例を出すまでもなく、昔からやられたことではありますが..
とはいえ、昨今のピアノトリオ(というか、ピアノを中心にしたというか)でのロックな楽曲演奏の隆盛は、個人的に気になる存在となっています。
けどEric Lewisはあまり好きでない(笑)
1 Follow The White Rabbit
2 Saturn Returns
3 Trylon
4 Heart Shaped Box
5 Ein Gedi
6 The Mountain in G Minor
7 Cadenza
8 Airlines
9 Aladins Psychedelic Lamp
10 Baby Mine
11 White Rabbit Robot
12 Clusterphobic
13 Wonderland
14 No Surprises
ということで、昨今のピアノトリオ(というか、ピアノを中心にしたというか)でのロックな楽曲演奏の隆盛に乗っかったような演奏になっていますが、e.s.t.、bad plusほどには、大仰だったり、エフェクト音を駆使したりということはせずに、ストレートに即興演奏で勝負している感じが好感触です。
"a time for everything"では、「クラシックを土台に置いたエフェクト使用の大仰なピアノトリオというイメージ」だったことを考えれば、より真摯にジャズの基本を尊重した演奏をしていると言うことになると思います。
それでいてダイナミックな感じはしっかり持ち合わせて、昨今の隆盛の範疇であることもしっかり感じさせてくれています。
ということで、ジャズとして聴こうという意識でも、ロックなピアノトリオを聴こうという意識でもどちらでも対応できるようなあたりに立ち位置を置いた演奏と言えると思います。
個人的には、このあたりの塩梅がとっても心地よく、かなり頻度高く楽しんで聴いている演奏です。
ピアノ自体は、それまでのKeith Jarrettを彷彿とさせるところから、Brad Mehldauな雰囲気も入ってきているかな?とか、これはchick coreaか?とか、まだ誰々の雰囲気というのを感じる部分も持っていますが、まだまだ発展途上の過渡状態なのかもしれません。
これからもっともっと独自性を表出していければまだまだ化ける素要は持っているんじゃないかと、過剰な期待をちょっと持ってしまいました。
過去盤ではあまり期待感を持たなかったんで、そう言う意味ではしっかり進化しているんじゃないかとも感じています。
Yaron Herman "Follow The White Rabbit" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/3925145)
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