Bob Reynolds "Can't Wait For Perfect"

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Bob ReynoldsというSAX奏者のアルバムです。
最近、中古漁りをしていて、FSNTの背表紙を見つけると、取り出してしげしげと眺める習慣がついてしまいました。
ということで、この盤もFSNTからのリリースで、しげしげと眺めて、メンツ買いした次第であります。

そのメンツは以下の通り、Aaron GoldbergにEric HarlandでReuben RogersにMike Morenoときたら、そりゃ興味津々です。
Bob Reynolds(Ts)、Aaron Goldberg(P)、Reuben Rogers(B)、Eric Harland(Ds)
Mike Moreno(G)1,4,5、David Soler(steel g)2,8

演奏曲は以下の通り。全部Bob Reynoldsのオリジナルのようです。カタログ本によると7曲目はJoshua Redmanが
取り上げたとか!?
1 Common Ground
2 Belief
3 Can't Wait for Perfect
4 Summer Light
5 First Steps
6 Fiction
7 Nine Lives
8 Intro (for Tomorrow)
9 Last Minute (Late Again)
10 The Escape

8ビート基調のFUSION(というかsomooth jazz)のような演奏が多いイメージですかねぇ..
FSNTからFUSION(というかsomooth jazz)もどきな作品が出ているというのも、ちょっと驚きってな感じです。(そんなことはないか(汗))

正直、あまり(良い意味での)引っかかりが感じられない、スムーズな演奏が続いている感じです。
リーダーのBob ReynoldsのSAXが、演奏もとても流暢に旨いのですが、(曲調もそうなんですが)ブチ切れるような展開を期待する感じではなく、まったくもって綺麗な音色なわけであります。
高音基調で、力感とか凄みを感じさせるところまで至っていないというのもありそうですが、とても綺麗な音色という印象が際立っています。
その綺麗な音色で聴かせているところがFUSION感が強い印象をもたらしているんです。きっと。

Eric Harlandなんかなかなか歯切れの良いドラムを叩いてはいるんですが、逸脱とか煽るとかというイメージではなく、曲の範疇に留まっているような感じかなぁ..
と言う意味では、Reuben Rogersも主に曲頭でガッツリしたソロを聴かせている曲もありますし、凡庸な演奏に終始しているとは言いませんが、あまりど派手に攻める感じではなく、この辺も端正なイメージの範疇に収まっている感じがなきにしもあらずかなぁとか感じています。
中ではAaron Goldbergが生ピアノだとなかなか良い仕事をしている印象で、バッキングでもソロでも聴かせる演奏をしていて好感触です。
ただ、エレピになると端正なイメージを増長する方向にいってる気はしてますが。。
と、Mike Morenoのソロが良いっす。後半の2曲でのソロが、なかなか聴かせてくれています。そのために買うほどのものではないですが..

軽く聞き流すにはちょうど良い温度感というイメージなのですが、しっかり対峙するにはちょっと物足りないような印象でしょうか..。
とはいえ、Bob Reynoldsの綺麗な音色の中から聴きどころを旨く掴めると、また違った印象って感じもあるので、ちょっと一筋縄ではいかないイメージもあります。
ところどころオッと感じる演奏が入っていましてベストは9曲目です。
ベース、ドラムを従えたトリオでの演奏なのですが、リズム隊がえらく張り切ってて格好良いです。


HPを探し出したらJohn Mayer(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a56325112.html)のバンドで活動しているようで(他にも、Richard Bona盤とか、)コンスタントに演奏活動も続けているようですね!!
そのわりには、この後のリーダー作が出てきていないんですよね。


Bob Reynolds "Can't Wait For Perfect"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/1343869)

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