Thomas Savy "French Suite"

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Thomas Savy盤は、リリース当初聴いてみたいなぁとは思っていたのですが、諸々あって結局入手に至らなかった盤でした。
が、年末になって多くのblog仲間の人達が本年のbestに掲げて気になっていたら、ちょうど中古を見つけたのでそのままお持ち帰りしてきました。

リーダーのバスクラの音色の期待感はもとより、他のメンツが強力ですねぇ。
Thomas Savy(bcl) Scott Colley(b) Bill Stewart(ds)


演奏曲は、エリントン、コルトレーンの作品を加えた全部で10曲。8曲がオリジナルと言うことになります。
1 Ouverture
2 Ignition
3 Atlantique Nord
4 E & L
5 My Big Apple
6 Stones
7 Ballade de Stephen Edward
8 Come Sunday
9 L & E
10 Lonnie's Lament

で、中身ですがbcl のアルバムってことで、聴き始める前から先入観で変に構えちゃっていて、しばらくはその先入観に支配されたまま聴いていて、気分的には??感が強かったのですが、冷静に考えたら普通にピアノレスのトリオなわけでありまして、そういう耳で聴けば、聞こえてくるものが全然変わってくるわけであります。
(この辺、自分がいかに頭で聴いているかを如実に語ってますよね)

ということで、あらためて本作を先入観なしに聴き始めると、なんてスピリチュアルで刺激的で緊張感溢れる演奏なんでしょう。ってのが第一印象になるわけであります。
そのくせ、聴いていて変な疲労感を感じさせないところが恐ろしいところで、演奏にぐいぐい引き込まれていってしまいます。
当然、Scott ColleyにBill Stewartという当代きっての強力なリズム隊を擁していることが大きいとは思いますが、それぞれの曲のはじめは比較的冷静にスタートするのですが、演奏が進行するに従ってだんだんと全体のテンションが上がってきて、ストーブ上のやかんの水が沸騰するかの如くの圧倒的な演奏になっていき聴いてる側もそれに合わせて熱くなって行くわけであります。
Thomas Savyもおそらく普段の実力以上のものが出ているんじゃないかと思います。
スピリチュアルで、かつかなり感情的に熱くなっていくような様相でありながら全体として破綻はしていないところがまた凄い。
聴きどころ満載な演奏となっております。

さすがに、皆さん絶賛されるだけのことはあります。
まさに凄い演奏に圧倒されるアルバムと言えると思います。

ちなみに、私が入手したのは、通常サイズのCDケースでした。(参照:http://narymusic2010.blog90.fc2.com/blog-entry-1837.html)


Thomas Savy "French Suite" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/3739574)

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