Walter Smith III / Mark Small "Bronze"

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この盤も、純粋にWalter Smith買いです。Walter Smithづいて、2005年の作品(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59935863.html)を入手しましたが、ここではまだまだ発展途上感が強い印象だったので、もう少し新しめのところで良い作品がないかなぁと思っていたところに目がついたので、そのまま発注してしまった次第であります。
この作品はFSNTからの発売で2007年の録音です。

アルバムが2管の双頭名義になっているので、その2管にギタートリオというメンツ構成です。
で、ベーシストが曲によって入れ替わっていることになります。
Mark Small(Sax)、Walter Smith III(Ts)、Matt Stevens(G)、Bill Campbell(Ds)
Alan Hampton(B:M1,5,6,7)、Chris Van Voorst Van Beets(B:M2,3,4,8,9)

1. MINT CONDITION
2. THE CRAWLER
3. ESPN
4. 8 BARS
5. HAPPY SONG
6. NEW BOSSA
7. FRAGILE
8. SMALL SPACES
9. GO FOR BROKE

2管にギタートリオという編成はあまり経験がないように感じていますが、2管が闘うというよりはお互いを補完しつつの演奏を繰り広げるなかで、ギターが(ちょいとBossa Novaの影響を感じさせる)好感触なバッキングをしているのが印象的なアルバムです。
ドラムがどたばた系に感じる部分があるのが若干たまに瑕。
ベースを2人起用しているのは、Alan Hamptonのほうが端正な演奏を繰り広げている印象で、Chris Van Voorst Van Beetsのほうが軽快な印象のベースなので、曲想によって最適な人選を考えての結果かなぁと感じています。

同系楽器2管と言うことで期待される丁々発止の緊張感溢れる演奏と言う感じはほとんどなく、どちらかというとWalter Smithがサポート的に演奏全体をまとめ上げるような演奏をしていて、Mark Smallが3種のSAXをとっかえひっかえしながらよりアグレッシブなアプローチを繰り広げている感じでしょうか。
おそらく、若いMark Smallを前面に出したアルバムを作るに当たってWalter Smithが双頭という位置づけなれど、サポートに入ったということじゃないかと推測します。

とはいえ、全体に散漫な雰囲気もなく、演奏が破綻しているような部分もなく、盛り上がるところは(主にMark Smallが、ではあるが)相応に盛り上がったテンションの高い演奏も聴かせてくれるし、そう悪くはない印象のアルバムには仕上がっているとは思います。

個人的には、Alan Hamptonがベースを弾いている曲のほうが好感触かなぁと感じています。
というか、ドラムが盛り上がっちゃうとその演奏がハナについているってことかもしれません。


Walter Smith III / Mark Small "Bronze"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3715947)

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