Joe Cohn "Shared Contemplations"

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本盤はPeter Beets盤(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60052405.html)でのJoe Cohnの好演に惹かれリーダー作を見つけて思わず購入してしまった次第であります。
Peter Beets盤のリリースが昨年9月のリリース。このリーダー作は2009年2月のリリースだったものとなります。

メンツは以下の通り、そのPeter Beetsをピアニストにむかえてのカルテットが基本となっています。
そして、1曲だけアルトサックスが加わった曲が入ります。
細かくは、下記3つのユニットとなります。
3,4,5,6,8,9 -> Joe Cohn(G)、Peter Beets(P)、J.J. Wiggins(B)Joost van Schaik(Ds)
1,2,10 -> Joe Cohn(G)、Peter Beets(P)、Peter Washington(B)、Willie Jones III(Ds)
7 -> Joe Cohn(G)、Peter Beets(P)、Peter Washington(B)、Willie Jones III(Ds)、Dmitry Baevsky(As)


演奏曲は以下の通り。本人オリジナルは1曲もないのですが、A.Cohnというクレジットがあるので、近親者に音楽家がいるようです。他はPorter、Parkerを含むいろいろな人の曲が入っているようです。
1 Just One Of Those Things
2 You Turned The Tables On Me
3 I Gotta Right To Sing The Blues
4 I Love You, Samantha
5 Blue Serge
6 Something For Lisa
7 Man With A Horn
8 49th Street
9 Barbados
10 Danielle

全体的にはトリスターノ一派のメカニカルでクールなスタイルと、ボサノバに近いスタイルとが混交したような印象が強いです。
下記した、もろそれ風な曲に引っ張られているとは思いますが、それだけではないとも思ってます。
ということで、もろにそれを感じる曲は下記に絞られ他は雰囲気を感じさせるが、基本はオーソドクスな4ビートジャズの範疇に含まれる心地よい演奏となります。
8曲目がもろトリスターノな楽曲で、4,10曲目がボサノバ臭が強い楽曲となります。どれも良いアクセントになってます。

ギターの音色はあまりエッジを効かせないが、かといってほんわかした雰囲気にまではなかなか心地よい音色。
最近のギタリストの範疇に含まれると言ってしまえばそれまでですが、それでもトリスターノ一派な雰囲気を醸すだけあってあまり熱くならないけど、温度感が下がりすぎないところが絶妙な演奏を聴かせてくれます。

Joe Cohnはリーダーなので前面にでる曲ではしっかり前面に出てきますが、バッキングもなかなか良い味を出していて7曲目はSAXが入るのですが、正直全然目立たないといってもいいくらいにバッキングに徹しています。
それに加えてPeter Beetsのソロも聴きどころでさすがに一緒に演ることが多いのでしょう。しっかり見せ場を作っています。

冷静に考えれば曲調としては多彩なスタイルにわたって演奏され、散漫か?という危惧もでますが、おそらくギターの音色で統一感がとれているんだと思いますが、散漫な雰囲気はほとんど感じられません。
管入りの7曲目が明確なアクセントになっていると思います。

8曲目を平井さんに聴いてもらいたいなと..(^^;;


Joe Cohn "Shared Contemplations"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3517701)

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