片倉真由子 "Faith"
※Joey Calderazzoが家庭の事情で来日が2日遅れたらしい。もう1日は小曽根真だった。
Branford Marsalisバンドで演奏できる無名(正確には私が知らないだけ)日本人ピアニストなんているんだ!! と驚いたもんでした。
その数ヶ月後にリーダーアルバムがリリースされるという情報がもたらされたのがこの盤ということになります。
とはいえ、新品をすぐ買うには財布が軽すぎたと..。
と言うことで、興味津々な状況だけを持って放っておいたのですが、先日中古を見つけて思わず買い込んできたということになります。
メンツは以下の通り。ちょっと前に露出の多かった2人(リズム陣)って感じです。最近、参加作を全然見てないような..
片倉真由子(P)、Rodney Whitaker(B)、Carl Allen(Ds)
演奏曲はオリジナルが5曲を含む全部で10曲となります。
1. Mrs.PARKER OF KC
2. BLUE SONNY
3. ANYWHERE BUT HERE
4. MR.HATMAN'S WALKING
5. I'VE GOT THE WORLD ON A STRING
6. SUBCONCIOUS LEE
7. YOURS AND MINE
8. A DFANCER'S MELANCHOLY
9. REFLECTIONS
10. TWO ROADS
演奏ですが、さすがにBranford Marsalisバンドに抜擢されるだけあって、予想以上に良い演奏を聴かせてもらいました。
大西さんほどアグレッシブではないけど、そこそこに熱いピアノはさほど緊張感を感じさせる演奏ではないが、創造性に富んだ旋律がこれでもかと出てくる感じで痛快な演奏という印象です。
バックをつとめるRodney Whitakerの少し硬質なベースと派手だけどあまり五月蠅く感じさせないCarl Allenのドラムが、実に的確なバッキングをしていて、さすがに往時にジャズ界を席巻しただけのことはある実力を見せつけています。
最近、あまり見かけない名前なんですがなにやってるんでしょうかね。若手発掘とかできれば、まだまだ活躍の場はありそうな感じであります。
おそらく(というか、当然)アルバムのために来てもらって演奏をしたんでしょうからこの3人では初顔合わせに近い状況だと思います。
さらに、片倉さんにとっては(偉人的に)緊張を強いられる相手であると思いますが、なかなかにしっかりと対峙しており、息のあった一体感のある、お互いがお互いをたてながら、様子見的にはならない演奏をしているところは素晴らしいと思います。
(きっと、Branford Marsalisバンドでも負けない演奏をしたんだろうなぁと想像できますね)
演奏曲はおおむね全体的には美メロディな心地よい雰囲気を持った演奏が並んでいる感じではありますが、軽くBGM的に聴いているつもりでもふと気がつくと演奏に耳がいってしまうようなところがありまして、この辺も実力のあらわれなんだろうなぁと感じられます。
そういえば、前作"Inspiration"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3628685)が本作の約1年前にリリースされているのですが、他の方のコメントをみるとこの1年の成長は著しかったようで、本作を高く買っている文章をみかけます。
ということで、まだまだ発展途上な予感を感じさせますので、本年もますます活躍の場を広げていくんじゃないかと期待しております。
片倉真由子 "Faith"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3871225)
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