Dario Carnovale "PENSIERI NOTTURNI - LIVE IN S. VITO"
"Exit For Three"が2008年4月29,30日の録音で、これは2007年1月24日のイタリアでのライブとなります。
いずれにしても3~4年前の録音ということになりますが、"2010 年、バルガ・ジャズほか各地のコンテストで優勝を重ね、着実にその名を国内外に響かせつつある。"とありますので、認知度が向上してきたところで満を持してのアルバムリリースってことなんでしょう。
と、さらに調査を..
comar23というレーベルからのリリースでジャケ裏にURLが書いてあるURLも書いてあるのですが繋がりませんでした。
※"Exit For Three"はmade in japanです。
欧州(イタリアもフランスもイギリスも)のamazonでは"Dario Carnovale"で全然ひっかかってきませんでした。
とはいえ、このライブは日本のamazonもHMVも扱ってません
彼のサイト(http://www.dariocarnovale.it/)を見ると、リーダー作は2枚でサイド参加もなし。
"Exit For Three"は日本オリジナルとなっています。
ということで、今のところ日本でだけ騒いでいることが見て取れますね(笑)
メンツは、"Exit For Three"とベーシストが異なっていて、こっちがレギュラーバンドなんじゃないかと推測しています。
DARIO CARNOVALE(P)、SIMONE SERAFINI(B)、LUCA COLUSSI(Ds)
演奏曲は下記7曲。全部彼のオリジナルのようです。
1. Song For Elena
2. Pensieri Notturni
3. Monk Light
4. Your Lovely Smile
5. Rava's Tango
6. Darius
7. Bonagia
演奏ですが、さすがにライブだけあって"Exit For Three"のように透徹とした若干温度感低めの緊張感溢れる演奏というよりは、ライブと言うことで熱めの演奏になってます。
1曲目の出だしこそ温度感低めの緊張感を感じさせますが、徐々にうなりを発っしつつの超高速フレーズからテンションが上がっていく様が良いですねぇ。
その後も、歓喜のうなりだったりリズムに乗ったうなりを発しながらの熱く饒舌でありながら創造性に富んだソロは聴き応え充分であります。
ときにクラシックのフレーズを差し挟んだり(特に6曲目の最後のソロは凄いことになっています(笑))と、ちょっとユーモアを交えているところは、("Exit For Three"に較べれば弱いが)張りつめた雰囲気を和らげて、演奏への注目度を上げているような印象を持ちます。
ドラムもそこここでテンションの高いソロを繰り広げていて、ライブの場を盛り上げるのに一役買っているって感じでしょうか。
ベースはYURI GOLOUBEVがアルコ奏法多用で前面に出る頻度が高いのですが、SIMONE SERAFINIはあまり出しゃばることなく、堅実なバッキングに徹しているイメージです。
と言ってもソロが皆無と言うことはなく、多くの曲の中盤で曲想にあった盤石なソロを聴かせてくれています。
個人的嗜好も含めて、演奏面ではこっちの盤のほうが楽しく聴ける部分が多いと思いますが、彼の真骨頂はあっち("Exit For Three")にあると思います。
今後、albore jazzが様々な録音をしてる、きっと温度感低めの緊張感溢れるほうの路線でアルバムを作ってくると思いますが、たまにはこういうテンション高めのライブの演奏を差し挟んで欲しいと切に願います。
この演奏の魅力度は(たとえ、彼の真骨頂を捉えていなくても)かなり高いと思います。
Dario Carnovale "PENSIERI NOTTURNI - LIVE IN S. VITO"(http://diskunion.net/jazz/ct/detail/JZ101112-50)
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