Bill Stewart "Think Before You Think"

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関東でもまだまだいろいろ大変ですが、できるだけ通常通りに更新していくようにします。


Bill Stewartの1998年のリーダー作です。Bill Stewartを寺島さんがもてはやしていたころ、話題になっていましたが、その頃は売れていたんでしょう。店頭でもほとんど見かけない作品となっていましたがさすがにこの頃になるとちょろちょろ中古でも転がってるアルバムになっています。
当時、Bill Stewartの演奏は、参加作でいろいろ聴いていましたが、リーダー作は全然聴いていなかったので、リーダーになって何やってるかは、非常に興味津々ではありました。
という記憶から買っているわけでありますね(笑)

メンツは、名手2人をむかえた1ホーンカルテットということになります。今考えるとこのメンツでおおよその音の傾向は見えたのかなぁなんて部分もありますが...
Bill Stewart(Ds)、Dave Holland(B)、Joe Lovano(Ts)、Mark Cohen(P)

演奏曲は下記10曲。Bill StewartとJoe Lovanoは1曲。Dave HollandとMark Cohen2曲提供。
他は、いろいろな人の曲が入ってます。
1 Think Before You Think
2 Faces
3 Dewey Said
4 When You're Smiling
5 Goodbye
6 Processional
7 I'm Getting Sentimental over You
8 Rain
9 Deed-Lee-Yah
10 Little Niles

演奏スタイルはメンツを見て想像した通りのやっぱり王道ジャズって感じの演奏で、曲も"他はいろいろなひとの曲"の部分にGoodbyeなんて有名曲を入れてみたりと、やっぱりの王道路線って感じになってまして、各人の演奏を気にしなければ、ごくごくオーソドクスな雰囲気を醸し出すような演奏になってます。
普通のジャズ好きの人が安心して聴いていられるようなスタイルとでも言いましょうか..

ってことですが、気にしないわけにはいかない各人の演奏部分が、一筋縄ではいかないところではありまして、そこがこの盤の聴きどころになるわけであります。
さすがに話題になるだけのBill Stewartのドラムの斬新さってのは今聴いても冴え冴えとしていて、これはやっぱり良いなぁと思います。
さらに、Mark Cohenが良い演奏をしているのが特筆事項でソロではまさに弾き倒すってな勢いで、きっとBill Stewartのドラムに相当煽られての結果と言うことになると思いますが、かなりガシガシやってくれてましてこちらは思わぬ収穫という感じ。
と言う意味では、ベテランのJoe LovanoとDave Hollandが、それなりに熱い演奏をしている部分もありますが、若手2人(Mark Cohenって若手で良いと思ってるのですが..)の勢いに負けているとまでは言いませんが押されている感じがするのは気のせいでしょうか..。
※このMark Cohenって人が最近、全然CDに参加している様子がみられないんですが..、
 ジャズ畑から足を洗って、より実入りの良い仕事をしているんでしょうか??

もしかしたら演奏がまとまっているのが彼らのおかげなのかもしれませんが、それでもドラムとピアノの勢いの良さに目(耳)が向いてしまっているのが正直なところ。

全体的には、聴き応えを感じさせつつ、それでも安心して聴いていられる良い演奏だと思います。


Bill Stewart "Think Before You Think"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/696348)

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