Bill Laswell / 中村達也 / 山木秀夫 "Bass & Drums"

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この盤は、中村達也のジャズが聴きたいという1点だけで買い込んできた盤であります。
中村達也さんは、昨年、一昨年の国立パワージャズで圧倒的なパフォーマンスを体感していた、特に昨年の演奏には圧倒されまして(一昨年はあっけにとられていた)CD(但しジャズだけ)出てないか?と探したけど見つけられず、この盤の発売情報を見つけて驚喜した次第であります。

メンツは、下記の通り、2ドラム+1ベース タイトル通りの潔い構成です(笑)
Bill Laswell(B)、中村達也(Ds)、山木秀夫(Ds)

演奏曲は、下記3曲。フリーインプロを3回というこちらも潔い構成です。
1 金槌 弌
2 金槌 弐
3 金槌 参

1曲目約28分、2曲目約15分、3曲目6分強と段々演奏時間が短くなるのは、ご愛嬌と言うことで(笑)
これは、ボクシングの実況というかケンカの実況というか、闘ってるなぁと言う印象を受けます。
3者にらみ合いの後、それぞれ相手の出かたをうかがいながら、ジャブ、ストレートと繰り出し、あるときは嵐の前の静けさの如くにらみ合い あるときはとっくみあいの乱闘になり、あるときは距離をおいての殴り合いみたいな感じでまるで格闘技を見ているようなおどろおどろしい雰囲気を見せてくれる演奏って感じです。
が、それでいながら見事な調和がとれているのは不思議な魔力というかなんというか..
それぞれの断片はとても心地よい音楽として成立していて、得も言われぬ桃源郷へと誘ってくれるみたいな..(笑)

中村達也さんのドラムって、ジャズというよりただただ好き勝手にドラムを叩いていたらそれを聴いてる側(あるいは共演する側が)フリージャズの位置づけで重宝してくれているという解釈に近いんだと思いますが、好き勝手にブッ叩いてるドラムの音を楽しみたいだけの圧倒的なパワー感と、魅力を持っていることは間違いありません。

この盤ではおそらく山木秀夫さんのドラムで全体の枠組みをしっかりさせつつ厚みを持たせた中で中村達也さんの爆裂的演奏とBill Laswellさんのどろどろ感たっぷりのベースとの格闘技を充分に堪能させてやろうという意図の元でのライブだったんじゃないかと推測しているのですが(違うかなぁ)、各人の魅力全開の凄い演奏を楽しむことが出来ます。 ウハウハもんであります。

圧巻は、やっぱり1曲目の長丁場の演奏でしょう。ずっとテンションの高い演奏が延々と続けられています。
圧倒されます。


Bill Laswell / 中村達也 / 山木秀夫 "Bass & Drums"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3973889)

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