Trio of Oz "Trio of Oz"

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Omar HakimがまともにJAZZアルバムでドラムを叩くのって、かなり久しぶりのような気がします。
実は、国内制作のアルバム(下記)で叩いているのですが国内制作盤ということで(以下自粛)
 The Don Friedman VIP Trio "Timeless"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a44271709.html)

ということで、主にOmar Hakim目的での購入ということになります。Rachel Zのピアノもなかなか良いので安心して購入できる盤です。ちなみに、ベーシストも女性です。
Omar Hakim(Ds)、Rachel Z(P)、Maeve Royce(B)

演奏曲は全部で10曲。オリジナルはなくて全部誰かの曲です。
1 Angry Chair
2 Sour Girl
3 Det Tar Tid
4 I Will Possess Your Heart
5 Lost
6 When You Were Young
7 In Your Room
8 Bizarre Love Triangle
9 There Is A Light
10 King Of Pain

ピアノトリオという、ジャズのオーソドクスな編成ではありますが、曲もほとんどが非4ビートでベースもリズムを刻むだけのような演奏をしていないため雰囲気はだいぶFUSIONに近い印象です。
でも、生ピアノにアコベ(だけだと思う)で、純アコースティックな楽器編成ではあります。

この演奏での一番の立役者はドラムのOmar Hakimでしょう。彼のしなやかなドラムが全体を支配している印象です。しなやかで軽やかで軽く叩いているような音なのですが、そのスピード感と疾走感は常人では絶対表現できないものがあると思います。
久々にOmar Hakimのこういうドラミングを聴けただけでもこの盤を買った甲斐があるってもんです。

その、Omar Hakimのしなやかで軽やかなドラムに後押しされて、ころころ転がるようなピアノが絡み、さらにベースも曲のかなり複雑なフレーズをこれまた軽やかに決めて、雰囲気を盛り上げるような演奏をして実に気持ち良いサウンドを構築しています。
主旋律を奏でているのでピアノが主役のような感じになると思うのですが、そのRachel Zのピアノがまた良い味を出していて、ちょっとHerbie Hancockを彷彿とさせるようなハーモニーを駆使していて、全体としては女性らしからぬハードな雰囲気を醸しつつ、女性らしくころころ転がるようなと形容したい演奏を繰り広げています。

全体的に音は軽めなのですが、軽いというちょっと悪い言い回しですが、ここでの演奏は軽やかと言う良いイメージの言葉で表現したいものがあります。

最後にStingの"King of Pain"を演奏しているのですが、冒頭はピアノのソロが延々と2分くらい続き、その後リズムが入っておごそかな雰囲気で主旋律が演奏されるという原曲からだいぶ雰囲気を変えた演奏になっています。
悪くないけど、インパクトはあまり強い感じではないかなぁ

個人的ベストは、より疾走感の強い4曲目ですかねぇ..

(しかし、輸入盤なのにライナーつけて国内仕様にする商法はあまり感心しませんぞ =>DU)


Trio of Oz "Trio of Oz"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4029030)

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