Steve Khan "Parting Shot"
1994年とずいぶん前のライブ録音で、BOOTで話題になっていた音源を本人達が気に入って 10年以上経過してから正式発売されたというアルバム。
この演奏を聴いている身にとって、同じメンツのアルバムを買わないで済ますなんてことはできないのでありました。
メンツは、例の3人にパーカッションの人が3人加わった編成になります。
Steve Khan(G)、Anthony Jackson(B)、Dennis Chambers(Ds)、Manolo Badrena(Per)、Marc Quinones(Per)、Bobby Allende(Conga)
に、ゲストが数人
演奏曲は、下記10曲。7曲がオリジナルで、ornette coleman、Thelonious Monkの曲を加えています。
1 Chronology
2 Los Gaiteros
3 Change Agent (El Catalizador)
4 Bye-ya
5 Maria Mulambo
6 Influence Peddler (Traficante de Influencias)
7 When She s Not Here (Cuando Ella no Esta)
8 Blues Connotation
9 Zancudoville
10 Just Deserts
この盤は実はラテン集で"The SuiteCase"のようなタイトで過激な演奏を期待していると肩透かしを喰らったような気分になるかもしれません。
ていうか、当初私自身もそんな気分で聴いていました。
とはいえ、そこでケッとか思わずしっかり聴き込んでいくと、見事なラテンフュージョンミュージックではありながらなかなかな聴きどころを感じられてくるんじゃないかと思います。
リズム陣が、ベースとドラムと3人のパーカッションと言う感じではなく、3人のパーカッションがリズム陣を形成しているような感じですかねぇ。
3人のパーカッションだけを聴いていてもなかなか多彩に面白い演奏をしていると感じられます。
その上で、ドラムが踊り、ベースが踊り(ベースはあまり派手でなく音量もかなり抑えめです)、ギターが心地よい演奏を繰り広げるというのが大筋での全体像となります。
曲の後半でパーカッションだけのリズムにギターの単調なサウンドが乗ったところをデニチェンのドラムが暴れるようなシチュエーションが多くの場面で用意されていて、ここがこの盤の聴きどころの1つになっていると思います。
基本がラテンミュージックなので、緊張感あるとか、思わず唸るようなという感じにまではならないのですが、のほほんと聴いていると、"オッ"と思う瞬間があらわれるという感じですかねぇ..。
でも、3曲目の後半とかなかなか興奮させられるものがあります。
ケッと思わないところまでかなり聴いたつもりですが、この文章を書くのにさらに聴いてて、まだ面白さが増してきている感じがあるってのも凄いなぁと..
そんな感じで、心地よくも聞けるけど、しっかり聴いているといろいろ聴きどころも見えてくる(ある意味)奥深いアルバムといえると思います。
ベストは、3曲目ですかねぇ
Steve Khan "Parting Shot"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4032271)
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