Jeff "Tain" Watts "Family"

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Jeff Wattsの新譜は"Impaler"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/3946523)というDR BigBandと演っているアルバムが昨年10月頃に出ていたようですが、これは見逃してそのまま買っていません。
その前が2009年の"WATTS"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57612826.html)。"WATTS"はピアノレスの2管カルテットが主体でした。
が、本作はノーマルな1ホーンカルテットとなっています。最近流行(これにGが加わることもあるが)の構成って感じです。
そのメンツは以下の通り。Steve WilsonにDavid Kikoskiと、中堅の渋いところで人選しています。
James Genus(B)、David Kikoski(P)、Jeff "Tain" Watts(Ds)、Steve Wilson(As,Ss)

演奏曲は下記9曲。全部Jeff "Tain" Wattsのオリジナルです。

1 Family
2 Of August Moon
3 Mobius
4 Little Michael
5 Goldaze
6 Edwardian Overture
7 Jonesin' (for Elvin)
8 A Wreath for John T. Smith
9 Torch E-Ternal

曲としては、陽性雰囲気のものが多く聴いていいて気分はとっても良いです。
が、曲の拍をとって聴いていると、変拍子、転拍子が普通に行われる複雑な曲が多くてビックリします。
最近は、本当に曲の複雑さを感じさせない流麗なメロディに仕上げ、それを易々と演奏しきっていて関心しきりです。

Steve Wilsonって、"Coming Togethe"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a59000987.html)の後半、Darrell Grant "Truth and Reconciliation"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a49082610.html)で聴いていることになっていますが、そのときの文章を読んでも名前が登場してこないんですよね(笑)
特に印象に残る演奏ではなかった(特に前者はChris Potterとの比較なのでなおさら)と言うことだと思いますが..。
本作では、さすがにワンホーンアルバムと言うことで前面に出ている場面が多く、よく歌うサックスを聴かせてくれています。ソロもあまり単調にならずに良い塩梅の演奏でそんなに印象悪くないですねぇ。
が、やっぱりというかワンホーンで演っているDavid Kikoskiのピアノの素晴らしさをあらためて感じ入っている部分が強いイメージがあります。
美しいときと、アグレッシブなときと、表情豊かでありながらよどみないソロは、惹きつけられるものがあります。
どことなく、Jeff "Tain" WattsもDavid Kikoskiのピアノソロのバックのほうが張り切っているような気もしますし(笑)

ということで、このアルバムをひとことで言うと現代NYジャズの範疇に入るが、シリアス度が低いアルバムということになるんでしょうか。
"Family"と言う曲名を、アルバムタイトルにした意図が、このバンドがレギュラー化していて、良い感じに一体感が出てきていることを表しているとしたら、Jeff "Tain" Wattsのリーダー冥利と言えるんじゃぁないでしょうか。

個人的には、3曲目が好きかなぁ..


Jeff "Tain" Watts "Family"(http://www.amazon.co.jp/dp/B004VXIKU4/)

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