Gary Burton "Common Ground"
Gary Burtonも、そう昔から新譜が出たら買いをしていた記憶がないのですが、ここ最近は出たら買い状態が続いているようです。
"New Crystal Silence"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a52479713.html)
"Quartet Live!"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a57971743.html)
と思ったら
"Next Generation"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/1087577)
は買ってないですね。
メンツは、"Next Generation"で起用したJulian Lageに、"Quartet Live!"で共演したAntonio Sanchez。
それに、Scott Colleyを加えた4人となります。なかなか盤石な布陣って感じですね。
Gary Burton(Vib)、Julian Lage(G)、Scott Colley(B)、Antonio Sanchez(Ds)
演奏曲は、10曲。Gary Burton作が1曲、Julian Lage作が2曲、Scott Colley作が1曲、Antonio Sanchez作が2曲。
その他4曲という構成です。
1 Late Night Sunrise
2 Never the Same Way
3 Common Ground
4 Was It So Long Ago?
5 Etude
6 Last Snow
7 Did You Get It?
8 My Funny Valentine
9 Banksy
10 In Your Quiet Place
元々、良いギタリストを発掘してくることで定評のあるGary Burtonが、最近重用しているのがJulian Lageということになるようです。
この盤でもギタリストがリーダーか?と見紛うような重用ぶりで、ギターが前面に出て活躍しています。
アルバム全体の曲調の印象は、Vibraphonの音色の強さからかGary Burtonの好みからか、彼のアルバムらしい楽曲が並ぶ印象で、非4ビートの楽曲が多く並びます。
Gary Burtonのアルバムというと、以前はだいぶFUSIONぽく響いていたんですが、だいぶJAZZが歩み寄ってきたのかJAZZ臭が強くなっている気がします。
演奏としても、盤石なリズム陣を擁していることで土台はしっかりしたものとなっています。
曲があまり早い曲が多くないので、暴れまわるという感じにはなりませんが、その分気持ちよくスウィングしている部分が出ていて、ちょっともったいないと思う部分半分、名手の余裕のなせる技と気持ち良く聴いている部分半分と言った感じ。
Gary BurtonのVibraphonの魅力なんて今更私が何かを言うことはありません。
で、Julian Lageですが、何度聴いてもこのアルバムは彼の演奏に尽きると思います。
音色としてのインパクトは普段耳にしない音であるVibraphonが強いことは間違いないし(Gary Burtonですから当然の如く)良い演奏も聴かせてくれていますが、演奏としてのインパクトに関してはギターのほうに軍配を上げたいです。
クラシックギターの素養を感じさせるちょっと強めのタッチで、曲調(アレンジ)にあわせた懐の広い演奏を、破綻のない盤石なテクニックで聴かせてくれています。
過去、Eric Harlandのリーダー作"Voyager"(http://jazz-to-audio.seesaa.net/article/a60031516.html)で聴いていて、そこでも前面に出ている3人の1人という扱いでかなり重用されていた印象でした。
この時より今回のほうが全体的に力強い演奏に聞こえるのは管の有無かも知れません。
The New Gary Burton Quartetという冠をつけていますが、この4人でレギュラー的な活動をするんでしょうか?できるんでしょうか?
それにしては、Scott ColleyもAntonio Sanchezも多忙すぎるような気がするのですが。。
※2011/7/20前後の来日では、Antonio Sanchezは来ていますが、
Scott ColleyはおらずJorge Roederという人が来てますね。
Gary Burton "Common Ground"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/4050212)
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