Miles Davis "Bitches Brew Live"

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Miles Davisの1969年の演奏3曲と、1970年の演奏6曲をカップリングしたアルバムです。
タイトルは1969年の演奏のほうを重要視していることを物語っています。

この1969年のメンツは、通称ロストクインテットと言われていて、ちょっと前は
 "1969 Miles"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/20749)、
 "Double Image"(http://www.hmv.co.jp/product/detail/150583)
くらいでしか聴けなかったらしいです。とはいえ、最近のBootlegの発掘状況からいけばもっといろいろな音源が聴けるようになっているんでしょう。
前半の音源は、Wayne Shorterが車の渋滞で会場に着いておらず、珍しい4人での演奏ということで、初公開のようです。
後半は、お馴染み(とはいえ、私は聴いたこと無い)のワイト島でのライブとなります。

発売されていたのは、うすうす知っていたのですが、Miles Davisのアルバムを全部買いするつもりもなかったので、スルーしていたのですが、店頭での中古の抱き合わせの関係で、この辺が良いかなと。。

ということで、メンツは前半と後半で変化しています。詳細は以下の通り。
M1-3
Miles Davis(Tp)、Chick Corea(P)、Dave Holland(B)、Jack Dejohnette(Ds)

M4-9
Miles Davis(Tp)、 Gary Bartz(Ss)、Chick Corea(P)、Keith Jarrett(Org)、Dave Holland(B)、Jack Dejohnette(Ds)、Airto Moreira(Per)


演奏曲も、この盤はこの頃のものとしてはそう異質なものはなく(ないと思うんですが。。)、そう言う意味でも個人的には"Double Image"は異質感をたっぷり持っていました。
1 Miles Runs the Voodoo Down
2 Sanctuary
3 It's About That Time/The Theme
4 Directions
5 Bitches Brew
6 It's About That Time
7 Sanctuary
8 Spanish Key
9 The Theme

昨今の発掘音源では、正規盤といえども音の良さが確約されたものではないのですが、この盤は比較的良好な(個人的には充分満足できる)レベルになっていて、そこはひと安心です。
演奏ですが、前半3曲は上記理由で1ホーンとなりますが、その分Miles Davisがしっかり頑張って、バリバリ吹きまくっています。
バックの3人も、御大ががんばっているのに手を抜くわけにはいかないでしょうってな感じで、特に音の厚みはChick Coreaが頑張るところだと思いますが、それに加えてさらにソロでの演奏でも、全体をしっかり盛り上げる活躍を見せています。
Dave HollandとJack Dejohnetteのタイトな演奏も、格好良いっす。

後半は一気にメンツが増えることになるんですが、聴き較べちゃうと、少人数でなんとかしようという気概に溢れる前半の演奏のほうが、なんか良い感じに聴いていますが。。
とはいえ、この頃からのMiles Davisのユニットは日進月歩的に演奏が変化していた時期で、メンツも一番緊張感を持って演奏に臨んでいたことは、容易に窺える演奏になっていて、これだけ聴いていれば充分楽しめる演奏であることは間違いありません。


Miles Davis "Bitches Brew Live" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/3969087)

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