Corey Wilkes "Kind Of Miles"

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Corey WilkesというTpの人のリーダー作です。タイトルと演奏曲とジャケの感じから、ちょっと良い感じの演奏と推測できたので、買ってみました。
2010年5月26日のVelvet Loungeというところでのライブ収録となります。


メンツは以下の通り。知ってる人いないような気がします。
Corey Wilkes(Tp)、Greg Spero(Key)、Junius Paul(B)、Kahil El'zabar(Per)、Kevin Nabors(Ts)、Xavier Breaker(Ds)

演奏曲は以下の通り。2~4は明らかにMiles Davisを意識した楽曲となります。1曲目は。。1952年のBN盤に入っている曲でした。。
1 Yesterday's
2 It's About That Time
3 Tutu
4 So What / In It's Right Place

演奏ですが、ライブらしいとても生々しくも野太いサウンドで、最初の一音(Corey Wilkesのトランペットでのイントロ)を聴いただけで、かなり高い期待感を感じさせるものになっています。
その後、ピアノ、ベースが絡んでスローテンポなままテーマを奏でていくのですが、Miles Davisらしい怪しい雰囲気のサウンドをうまく再現していて、なんか良い感じ と思わせます。
2分半も経過した頃から、リズムが強くなって最近のリズムの音作りが下支えをするようになります。
このあと、このリズムの上でトランペット、テナーサックスとじっくりと料理するかのソロが延々と続きます。
この"Yesterday's"だけで20分弱の強烈に長い演奏を聴かせるのですが、これが全然飽きずに聞き耳を立てている内に、あれ終わっちゃったのような演奏で、かなり惹かれます。
続く、"It's About That Time"も冒頭、特にオリジナリティを出さずに、お馴染みのドラムとベースの掛け合いのイントロから、トランペットがおもむろに入ってきてソロをはじめるという展開。
全部で4曲収録されていますが、最短が次のTUTUの約15分と、どの曲も濃密な演奏が繰り広げられていていますがどの曲も、本当にテンション高い演奏が繰り広げられていて飽きさせません。

4曲目のSo Whatは、途中ベースのフレーズが入って例のテーマ(イントロ?)がわかりますが、全体には原曲の体をなしていない構成です。
が、そのテーマを少し崩したようなフレーズがベースリズムになっていて、そのリズムが延々続く中を各楽器のかっこよいソロが繰り広げられるという展開は、なかなかにスリリングでゾクゾクもんです。

ベストは、より古い曲を現代風に料理している1曲目で良いと思いますが、でもどの曲も熱くさせてくれる良い演奏だと思います。


Corey Wilkes "Kind Of Miles" (http://www.hmv.co.jp/product/detail/4217076)

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